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              空青く、木々の色染まり始める       マウスを載せれば写真が変わります

 目まぐるしくお天気も変わる日でした。
 9時過ぎ頃は青空が広がって、「秋晴れだぁー」と喜んだのも束の間、後は曇ったり、いきなりザァーっと強い雨が降ったかと思うとピタリと止んで晴れ間が見えたり繰り返し。夜にはゴロゴロと雷鳴も聞こえました。ベタつくように湿度の高い、蒸し暑い日でした。
 でも、今日は水やりをしなくて済んだので、助かりました。
 数日前頃から、木々の枝先の葉の色が変わって来ました。特に、「花の木」などは明らかに色が変わっています。
 もちろん、「紅葉」などというにはまだまだ早いのですが、私たちが「暑い、暑い」と言っているうちに、植物は秋の準備にいち早く取りかかっていたのですね。

               桜落ち葉始まる      マウスを載せれば写真が変わります
 1週間ほど前からは、桜の落ち葉が毎日たくさん降るようになりました。
 緑から黄色へと変わった葉が、ハラリ、ハラリと落ちてきます。掃除をしても、しばらくするとまた落ち葉がいっぱい。冬になるまで、こんな状態が続きます。一度に落ちてくれればいいのに、掃除人泣かせです。
 毛虫の糞も木の下に落ちていることが多くなりました。暑さも峠を越して、虫たちも繁殖行動を開始したのでしょう。
 お天気も定まらないので、いつもにも増して、今日は訪れる人もまばら。
 静かな境内に、つくつく法師の声が響き渡る8月末の日でした。




     八   月   の   桜   落   葉   を   掃   け   る   か   な          富安風生





            早くも満開の自坊の萩 / 自坊の玉紫陽花     マウスを載せると写真が変わります
 「もう萩が咲いているの!?」と驚かれるかも知れません。これは自坊の庭の萩で、境内の萩はまだ咲き出してはいません。
 自坊の庭の株は、植木屋さんが植えた園芸用。「宮城野萩」でしょう。「夏萩」とも呼ばれ、8月頃からでも咲き出します。
 境内に植わっているのは「丸葉萩」でしょうか。お彼岸の頃に咲き始めます。
 萩の花は、少し涼しくなってから愛でるのがいいように思えます。
 自坊の玉紫陽花も咲き始めました。
 名前の由来となった玉のような蕾を見ていると、どれほど派手な花が咲くのだろうと思いますが、花はそれほど目立ちません。
 こうして一つ一つ秋の花が咲き出してくると、蒸し暑さとは裏腹に、心は次第に秋模様に移ろっていく気がします。
 でも、夏の花 木槿むくげは、まだ毎日次々と花を咲かせ続けています。9月中は花を絶やすことはないでしょう。

わずかに咲いた京都市の巨樹指定の百日紅 / こんな朝顔がヘブンの代わりに咲くでしょう マウスを載せると写真が変わります
 実は、昨日の夜のNHKのローカル放送で、総門内の木槿が写る予定でした。ところが、昨夜は大雨のニュースで飛んでしまい、「今日に変わりました」と撮りに来たスタッフが知らせてくれたものの、今日は首相退任の会見で飛んでしまいました。
 今年は花も小さく不調の木槿が、せっかく日の目を見ると喜んでいましたのに・・・。
 同じく不調の西洋朝顔ヘブンリーブルは、まだ1輪も咲かず。それどころか、少し大きくなったと思ったら、根元から次々と枯れていってしまいました。
 いまはわずかに残った株と、急遽植えた普通の朝顔が、何とか1輪でも咲いてくれないかと願うばかり。去年の素晴らしく青い景色とはまるで違ってしまいました。
 塔の横の百日紅も、今年は花がわずか。樹齢200年以上はあろうという古木ですが、幹に亀裂が入り、ひょっとしたら間もなく倒れるかも知れません。
 「最期の花かも知れない」と思うと、たとえわずかな花弁しかなくても、しっかり見ておこうという気になってきます。
 季節の移り目は、花を見ても、いろいろと思いにふけることが多いものです。
 8月も終わります。まだ気を緩めず、暑さに対処なさってください。




    仮   の   世   の   日   だ   ま   り   と   な   る   百   日   紅          金田咲子