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     本堂で涼みながら / 萩の花が早く咲かないかなぁ    マウスを載せれば写真が変わります

 昨日から今日に掛けて雨が降るというので、かなり期待をしていました。
 今月に入ってからの京都市の降水量は20ミリあまり。ぜんぜん降っていないわけではありませんが、境内はカラカラに乾いています。それに、最近の雨はゲリラ的で、気象台と同じだけ境内に降っているかどうかもわかりません。
 雨は、昨日が0.5ミリ。今日が1ミリ。朝早くは雨のしずくでしっとりしていましたが、あっという間に乾いてしまいました。
 甲子園では高校野球が1時間半も中断されるほどの雨が降り、京都府の舞鶴でも20ミリ余も降ったのに・・・ あー、うらやましい。
 お天気はスッキリしませんでしたが、「あっ、前線が通り過ぎたんだなぁ」と思うほど空気が入れ替わり、暑さが少し和らぎました。しばらくは平年よりも涼しい日が続きそうです。


    これは油蝉かな? / いずれ金具を付けましょう マウスを載せれば写真が変わります
 境内の木々には目立った変化はありませんが、蝉の鳴き声の中につくつく法師が目立ってきました。夏の終わりを予感します。
 更新用の写真を撮らなければ行けないのですが、先週と代わり映えしないので、真如堂の公式ホームページ用の写真を撮りに本堂へ行きました。ただいま拝観順路の説明用のページを作成中です。
 拝観順路も終わり間近の本堂の南側には、1年中、「蝉」がいます。まず、気が付く人はおられませんが、本堂の扉の内側部分の引き落とし金具に留まっているのです。
 職人の遊び心、洒落ていますねぇ。落とし金具には河童や亀もあるようですが、水生の生き物は火難除けとして、蝉は人が近づくと逃げることから忍び除けだとか。
 蝉は、扉が開いている時は折った扉の影になっていて簡単には見ることが出来ません。ご覧になりたい方は、案内の職員にお申し出ください。
 ‘裏写真’は笹金具の跡です。本堂の東側〜南側にかけて、笹金具や唄金具がたくさん欠損しています。塔の擬宝珠なども一部はありません。すべて盗難にあったのです。朝鮮戦争の特需で多くの金具が盗難に遭ったと聞きます。
 直したいと思っていますが、最近、このような金具を作る技術者は伊勢などにかろうじておられると聞きます。もちろん値段も・・・。
 今度お越しになったら、‘蝉’や笹金具の跡をご覧になってみてくださいね。




     法  師  蝉   鳴  い  て  さ  み  し  き  も  の  ふ  や  す          宮澤映子





        いい香りの擬宝珠 / ちょっとエキゾチックな緋扇の花  マウスを載せると写真が変わります
 茶所横の去来句碑脇で、擬宝珠ぎぼうしの花が咲いています(本堂などに付いているのは「ぎぼし」、植物は「ぎぼうし」のようです)。
 昨年、句碑の回りを整備した時に、職員さんが家から持ってきた株を植えたのですが、去年はまったく咲かず、今年になってようやく咲いてくれました。
 なかなか佳い香りのする花ですが、その職員さんは「『ケンミンSHOW』で食べられると言っていましたから、一度食べてみます!」とずっと言っています。確かに、「ウルイ」という名前の山菜だそうです。ボクは見ているだけで十分です。
 鮮やかな色の緋扇の花が、自坊で咲いています。祇園祭の頃に出回りますが、露地では今頃咲きます。
 緋扇は、京都では7月の祇園祭に欠かせない花です。でも、花を生けても茎がとても堅くて剣山に刺さりにくいため、床の間で転けている姿を何回か見た覚えがあります。
 明日・明後日は、京の町のあちらこちらで地蔵盆が行われます。本来は24日がお地蔵さまの縁日ですが、準備をする町内の方々の都合で、土日に行われます。
 23日は処暑。まだまだ暑い日は終わらないでしょうが、せめて朝夕は涼しい風が吹いて欲しいものです。その前に、雨を!!




    飛   び   な   が   ら   高   く   な   り   け   り   秋   の   蝶          宮崎夕美