7/30版
新潟県と福島県など、各地で記録的な豪雨にみまわれています。ゴウゴウと流れる濁流の映像を見ていると、3月11日の津波のことを思い出さずにはいられません。
お寺はお盆前に植木屋さんに剪定を頼むことが多いのです。新芽が伸びるのも一段落していますし、お盆にたくさんの方が来られるのに備えて綺麗にしておこうということもあり、7月末に集中します。 自坊はもう済みましたが、3日前から総門前近辺、そして昨日今日は本坊書院の庭の剪定作業が行われ、8人の職人さんが、草刈り払い機、ヘッジトリマー、ブロア、噴霧器などのエンジン機器が同時に何台も使うものですから、かなり賑やかでした。 これまで「涅槃の庭」の生垣越しに、隣家のテレビアンテナが見えていましたが、完全地デジ化を機に、VHFアンテナを撤去して高さを下げさせてもらいました。地デジのアンテナは、剪定して背の低くなった生け垣越しでもほぼ見えず。よかったぁー。 剪定の済んだ庭は涼しげで、夏にピッタリ! でも、請求書がコワイ・・・。 剪 定 の 枝 落 ち 猫 の 走 り け り 岩田鮎太 春の句ですが
暑いのが好きなクマ蝉が増えているのは、声を聞いただけでもすぐにわかります。ボクの子供の頃はアブラ蝉が多く、クマ蝉を捕まえたらすごくうれしかったものです。用心深く、数も少ないツクツク法師は、なおさらでした。 ヒグラシも早くから鳴いています。今日、東山の山中を車で通ったら、ヒグラシの大合唱でした。 ヒグラシというと、朝夕に響くもの悲しげな声や晩夏をイメージします。俳句では、秋の季語にもなっています。 「えっ、もう鳴いているの!」と思いましたが、調べてみたら、地域にもよりますが6月下旬から9月中旬まで鳴くのだとか。その声ゆえに、勘違いしていたのかも知れません。 本堂前の菩提樹の葉っぱには、折り重なって羽化したかのような、たくさんの蝉殻が付いていました。漢方薬屋さんに言ってあげたら喜ぶかも・・・「蝉退」には解熱、鎮静の効能があるそうですから。
今朝も、通りがかった人に、「今年はどうしたのですか?」と言われてしまいました。ホント、どうしてしまったのでしょう・・・。 最初に植えた苗は大きくなり始める頃にほとんどが枯れてしまいました。犬のオシッコ説、猫のウンチ説、ウイルス説、肥料過多説、殺虫剤起因説など議論百出ながら、結局原因不明。土を入れ替えて、新しい苗を探し回って植えたり、「時季外れ」と言われつつ種を蒔いたりして、ようやくここまで来ました。 はたして咲いてくれるのかどうか・・・期待薄です。例年のような真っ青な‘壁’になるのは無理でしょう。毎日、見に行っては落胆しています。 盛夏の境内に、毎日次々と咲くのは 7月ももう終わり。いよいよお盆がやってきます。皆様方もご自愛ください。 空 蝉 の い づ れ も 力 抜 か ず ゐ る 阿部みどり女
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