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               圧倒的な存在感の菩提樹         マウスを載せれば写真が変わります

 昨日からの雨も朝には上がり、曇りがちながら時おり陽も差す天気となりました。
 暑さもそれほどではなく、この季節としては過ごしやすい日でした。
 遅れていた菩提樹の花が見頃となり、甘い香りが境内に漂っています。
 開花し始めたのは14日。近年では一番遅いぐらいでした。
 今日は何万という花が開き、蜂などが甘い香りに誘われて、花から花へと飛び回っていました。
 開花を待ちかねた人たちでしょうか、早速駆けつけて来られて、花の下で「わぁー すごい! いっぱい!」などと歓声をあげるなど、本堂の前は華やいだ雰囲気になっていました。


         少し盛りを過ぎた花弁 / 甘く香る本堂前   マウスを載せれば写真が変わります
 菩提樹の花は小さくて色もクリーム色と控え目で、一つ一つはそれほど人目を惹くようなものではありません。
 ところが、その花が樹全体では何万と咲き、樹下に入ったものをスッポリと包むような圧倒的な雰囲気を醸し出すものですから、人気があるのでしょう。花いっぱいの梢の下に入ると、何だか元気が湧いてくるのです。
 また、真如堂の菩提樹は樹形がいいのです。どっしりと大地に根を張り、大きく枝を広げて、とても安定感があります。また、花が手の届くところに咲いていることも人気の理由です。
 でも、見頃は短くて4〜5日。花がまだ終わらないうちに実がつき始めるので、実がつき始めている傍らでようやく満開になった花弁も混在してきます。本当にきれいなのはそうなる前。19日ぐらいまでがピークです。
 今日、樹下に菩提樹についての説明板を出しました。もちろん、花を楽しんでいただくだけでもいいのですが、その昔、遠いインドの地のこの菩提樹の下でお釈迦さまが悟りを開かれた。それを知っているだけで、また感動に深みが出てくるというものでしょうから。
 でも、実は、インドの菩提樹とこの菩提樹はまったく種類が違う木。ドイツ菩提樹とこの木のような中国菩提樹との違いなども、説明板には書いてあります。
 そんなこともお楽しみいただきながら、ぜひとも、菩提樹の木の下に入って無数の花と香りに包まれ、元気をもらってください!
 沙羅も木の天辺から咲き始めましたが、見頃まではまだ1週間ほどはかかるでしょう。




     も   し   か   し   て   菩   提   樹   の   花   こ   の   匂   ひ          飯島晴子





           紫陽花の季節来る / 濡れた小さな額紫陽花  マウスを載せると写真が変わります
 境内は、いま、花の終わったつつじや皐月、春から一気に延びた樫の木などの生垣の刈り込みシーズンです。
 といっても、空模様とボクの都合のついた時だけの作業ですので、なかなか進みません。
 刈り込みを終えた場所はこざっぱり涼しげで、散髪を終えた人の頭のようです。
 さぁ、チャンスを見つけて刈り込みするぞぉー
 紫陽花も、先週より一段と色付いてきました。雨が多いこの頃は、葉も花も生き生きとしています。
 紫陽花を増やそうと、去年、たくさん差し芽をしましたが、その小苗にも花がついています。もう少し大きくなったら地に降ろして、紫陽花園を賑やかに飾ってもらいましょう。
 今年もまた、皆さんのお家でいらなくなった紫陽花の鉢などがあれば、ぜひともお譲りください。10年後の紫陽花の名所を目指して頑張ります!
 来週はまた雨三昧。気持ちだけは晴れ晴れとまいりましょうね。




      百    年    を    眠    り    つ    づ    け    よ    蝸    牛            鳥居真里子