4/7版
あたたかくて快晴。お花見にはピッタリの佳き日となりました。
朝は光が青っぽく、フレッシュな印象の桜が見られます。夕方の光に赤く染まる桜の花びらには、何とも言えない情趣があります。真上ではなく、斜めから差す光には魔術があります。 日本人は本当に桜が好きです。境内に来る方を見ていると、桜と聞くだけで浮き足立ってしまっておられるようにも思えます。 万葉の時代から、いったいどれほどの歌や句、詩に、桜は詠まれているでしょう。それほど心を投影しやすい花なのかも知れません。 桜の写真を撮っているだけでは、いささか物足りない気がします。気持ちや心を文字に置き換えられれば、どれほど素晴らしいことでしょう・・・いかんせん、才能がありません。
円山公園や嵐山は自粛ムードから団体のキャンセルなどが相次ぎ、人出は3〜4割減。清水寺のライトアップも参拝客は半減。外国人の姿をほとんど見なくなりました。知恩院や本願寺の遠忌が延期された影響も大きいようです。 「テレビを見ていると気の毒で、花を楽しむ気分にはなれない」という方も大勢いらっしゃいます。無理もありません。 桜の花を見て元気を蓄えて、それを被災地に送るようなつもりで、みんなで日本の再建を果たしていこう! そんな考え方でお花見をしていただくのもいいのではないでしょうか。犠牲になられた方の供養の桜としても・・・。 世 の 中 は 三 日 見 ぬ 間 に 桜 か な 大島蓼太
「清浄明潔」、本当に今の季節をよく表している気がします。 境内は桜だけではありません。他の花もたくさん咲いています。そして、いよいよもみじの新芽が動き始めてきました。 今まではモノトーンの線画のようだった木々の枝に、色と膨らみが戻って来つつあります。さぁ、桜が終わったら、一気に新緑の季節がやってきます。何ヶ月も止まっていた景色が、ある時期を過ぎると、刻々と目まぐるしく変わっていきます。 明日は雨。この雨では、まだ桜は散りません。ここ数日、雨が降っていないので、境内はかなり乾燥しています。花も雨が欲しいでしょう。 どうかたっぷり降って、休日はパッと晴れ、桜花の有終の美を見せて、みんなを元気にしておくれ! ひ さ か た の 光 の ど け き 春 の 日 に し ず 心 な く 花 の 散 る ら む 紀 友則
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