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           あたたかき光りあふれる寒の境内       マウスを載せれば写真が変わります

 放射冷却とやらの影響で、寒い朝になりました。でも、昼間はあたたかい日差しが差して、日向にいると心地よくあたたかい冬晴れの日でした。
 この寒中の‘小春日和’に誘われたのか、境内には1月の土曜日にしては多い人の姿が見られました。人によっては、今日から3連休なのですね。
 境内には、大晦日に降った雪で作った雪だるまの残骸や屋根から落ちて積もった雪の塊がまだわずかに残っていますが、今日のあたたかい日差しを受けて、たらりと‘汗’を流していました。大晦日の雪のことは、いまだにお越しになる方の話題にのぼっています。それほど印象的な雪だったのでしょうね。
 お昼過ぎ、そんな境内に法螺貝の音が響きました。聖護院の山伏の方々が、寒中の修行として托鉢に回って来られたのです。今日から14日までの間、全国から集まってこられた100人以上の山伏の方が、市内の信者の家を托鉢して回られます。境内にも、そのうちの一団40人ほどが来られ、本堂の前で般若心経などを唱えておられました。
 いつもの寒の風物詩です。


            緻密な枝の造形美 / 壁に枝あり       マウスを載せれば写真が変わります
 今日は木々の姿がとても綺麗でした。
 朝、ほんの少しの間だけ雪が降った昨日も、木々の枝に雪が積もり、白い‘シルエット’のように見えました。
 冬晴れの今日は枝が光を放っているように輝き、それぞれの個性を静かに主張しているかのようでした。
 植木屋さんによると、もみじなどの根は2月頃から春の準備を始めるとか。それに伴って、芽などが徐々に育っていきます。今は、そういう活動も控えた完全休養状態かも知れません。
 ダイナミックで、繊細で、躍動感、生命感にあふれた冬の木々の姿。長い時間見ていても飽きない、‘素顔’の景色です。




    穴   あ   ら   ば   落   ち   て   遊   ば   ん   冬   日   向        中尾寿美子





          まぁーるい蝋梅の蕾 / 一所懸命、十月桜     マウスを載せると写真が変わります
 「何か咲いていないかなぁ?」と、境内を巡ってきました。
 椿は種類によってはよく咲いていました。馬酔木の蕾はまだ膨らんでいません。梅の開花には、もうしばらくかかるようです。
 蝋梅が咲いているかも知れないと思って行ってみましたが、開花まであと一息。蕾は大きく膨らんでいました。
 水仙ももう少し。すみれの花はまだ見つかりませんでした。
 千両や万両、南天の実が少なくなってきています。鳥たちの仕業です。天気のよい今日は、鳥たちも嬉しそうでした。
 結局、一番よく咲いていたのは自坊の十月桜です。
 十月桜の紹介には、「年2回花を咲かせる珍しい桜」とよく書かれていますが、「10月頃から4月までずっと咲き続ける桜」という表現のほうがふさわしいように思います。「全体のつぼみの3分の1が10月頃から咲き、 残りの3分の2は春に咲く。2回楽しめる」という説明もあります。3分の1にしては、随分花の数が多い気がします。
 ただ、10月から3月頃まで咲く花と4月に咲く花は、明らかにその大きさが違います。春の花のほうがずっと大きく、見栄えがします。
 「細い枝のどこに、こんなにたくさんの蕾を隠しているの?」「虫も少ないこの季節に、どうしてそんなにもけなげに花を咲かせ続けるの?」と聞いてみたくなる、不思議な花です。
 紅葉期と比べるとまったく雰囲気の違う寒中の境内。でも、今しか見られない景色、味わえない空気、皮膚感覚がそこにはあります。
 冬の境内、大好きです! ぜひ、お越しください!





    舞   う   ほ   ど   の   花   び   ら   持   た   ず   冬   桜        宇咲冬男