1/8版
放射冷却とやらの影響で、寒い朝になりました。でも、昼間はあたたかい日差しが差して、日向にいると心地よくあたたかい冬晴れの日でした。
朝、ほんの少しの間だけ雪が降った昨日も、木々の枝に雪が積もり、白い‘シルエット’のように見えました。 冬晴れの今日は枝が光を放っているように輝き、それぞれの個性を静かに主張しているかのようでした。 植木屋さんによると、もみじなどの根は2月頃から春の準備を始めるとか。それに伴って、芽などが徐々に育っていきます。今は、そういう活動も控えた完全休養状態かも知れません。 ダイナミックで、繊細で、躍動感、生命感にあふれた冬の木々の姿。長い時間見ていても飽きない、‘素顔’の景色です。 穴 あ ら ば 落 ち て 遊 ば ん 冬 日 向 中尾寿美子
椿は種類によってはよく咲いていました。馬酔木の蕾はまだ膨らんでいません。梅の開花には、もうしばらくかかるようです。 蝋梅が咲いているかも知れないと思って行ってみましたが、開花まであと一息。蕾は大きく膨らんでいました。 水仙ももう少し。すみれの花はまだ見つかりませんでした。 千両や万両、南天の実が少なくなってきています。鳥たちの仕業です。天気のよい今日は、鳥たちも嬉しそうでした。 結局、一番よく咲いていたのは自坊の十月桜です。 十月桜の紹介には、「年2回花を咲かせる珍しい桜」とよく書かれていますが、「10月頃から4月までずっと咲き続ける桜」という表現のほうがふさわしいように思います。「全体のつぼみの3分の1が10月頃から咲き、 残りの3分の2は春に咲く。2回楽しめる」という説明もあります。3分の1にしては、随分花の数が多い気がします。 ただ、10月から3月頃まで咲く花と4月に咲く花は、明らかにその大きさが違います。春の花のほうがずっと大きく、見栄えがします。 「細い枝のどこに、こんなにたくさんの蕾を隠しているの?」「虫も少ないこの季節に、どうしてそんなにもけなげに花を咲かせ続けるの?」と聞いてみたくなる、不思議な花です。 紅葉期と比べるとまったく雰囲気の違う寒中の境内。でも、今しか見られない景色、味わえない空気、皮膚感覚がそこにはあります。 冬の境内、大好きです! ぜひ、お越しください! 舞 う ほ ど の 花 び ら 持 た ず 冬 桜 宇咲冬男
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