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でも、朝は今季一番の冷え込みとなったそうで、今日、伺った八瀬近くのお宅では霜が降りたとか。京都市内では、昨年に比べて11日、例年よりも4日早い初霜が観測されたそうです。真如堂には降りませんでした。 最低気温は、午前6時すぎに最低気温3.7度。これも例年よりも5度低く、12月上旬並みの寒さとか。でも、気象台は街中のあたたかいところにありますから、もっと冷えたところも多かったでしょう。京都府下では氷点下になったところもあったようです。 あまりにいきなりの寒さ到来。 この寒さは人には厳しくても、紅葉には悪いわけありません。一気に紅葉が進みました。
京都市の観光協会から来る紅葉調査も、つい先日は「色付きはじめ」に○を付けましたが、今日は「一分」に○。でも、「3分」にしておけばよかったと思っています。 この写真をご覧になっただけでは、もうかなり進んでいると思われるでしょうが、いま色づいている木々の多くは「花の木」などのカエデ系統。もみじも、本堂前あたりは結構色づいていますが、正面参道や本堂裏はまだまだ青いのです。 余談ですが、「カエデ」と「もみじ」は違うのかどうか? イロハモミジ、ヤマモミジ、イタヤカエデ、ハウチワカエデ、花の木などは、すべてカエデ科カエデ属です。ただ、盆栽では「カエデ」と「もみじ」を区別して使っています。イロハモミジのように葉の切れ込みが5つ以上のカエデ属だけを「モミジ」と呼び、その他のカエデ属を「カエデ」と呼んでいます。このページでも、それと同じように区別しています。 いま、きれいな紅葉を見せている木の大半はカエデたちです。日の光に透かして見ると、思わず見とれてしまうほど美しいです。 今回、繰り上げ更新をしたのも、今日は快晴で明日はお天気がよくないという予報があったから。日の光は、紅葉の美しさを何倍にも増幅して見せてくれますので。
数日前から、「紅葉はどうですか?」「いつ頃が見頃ですか?」という電話がひっきりなしにかかるようになり、15日のお十夜結願法要の準備で忙しい事務方をイライラさせています。 同じ境内でもこんなに違いますし、これで十分という方もおられるでしょうから、答え方は大変難しいのです。 「見頃」なども天気次第。ただ、当初は1週間ほど遅れていた紅葉も、もうすっかり例年並みに追いついたように思います。こんなに急に変わるのですから、これから先どうなるかは予測がつきません。 ただ、今年はここ数年の中ではかなりきれいな紅葉が見られるように思いますよ! 冬 紅 葉 冬 の ひ か り を あ つ め け り 久保田万太郎
鉦の音も日に日に揃ってきて、寒い中、お勤めをされた成果がありました。皆さん、それぞれお仕事を持っておられる方ばかり。税理士、クリーニング屋、和菓子屋、印刷屋、行政書士など、いろいろです。消防団に入っている方も4人おられ、9日からは火災予防週間で巡回もある中、12日間もお越しになるのは本当に大変なことに違いありません。 参列される方も、少ないながらも毎日10人ほどおられます。暗くて寒い道をお越しいただくのも大変なことでしょう。「十夜」が俳句の季語になっているので、その本家本元を訪ねて一句捻ろうという方もおられます。 どうか、結願の15日が晴天でありますように。13日からは、十夜粥の仕込みを始めます。 忘 れ 得 ぬ 空 も 十 夜 の 泪 か な 向井去来
また、正面参道の脇や本坊の近くでは、野路菊が咲き出しました。去年、姫路まで行って分けて貰った苗を育てたものです。 野路菊は、本州西部、四国から九州にかけて分布する野菊の一種で、栽培種の「家菊」の原種の一つだと言われています。兵庫県の県花です。 来年はもっと株数を増やして、紅葉の境内を彩るもう一つの主役になればと思っています。見上げれば紅葉、視線を落とせば野路菊! 南天や千両、万両の実が澄んだ綺麗な色になってきました。これらの実が綺麗な年は、紅葉も綺麗かも知れません。 まだまだ盛りではありませんが、晴れた日なら、もう十分に紅葉をお楽しみいただけます。ぜひお越しください。 あっ、自家用車の規制が13日から始まり、駐めることはできません。お越しくださる時は公共交通機関で。 野 菊 道 は つ と 思 う て 塔 あ り ぬ 藤後左右 |