11/6版
最低気温は一桁。5日の朝は6度まで下がりましたが、昼間はそれほど寒くはなく、今日などは20度を越えて、小春日和。室内にいるよりも、外の日向にいるほうが余程あたたかく感じられました。 この好天に促されて、たくさんの方が境内を訪れました。観光バスの団体の来訪も始まり、いよいよ紅葉期の観光シーズンが始まったことを実感します。 でも、今日はまだのんびりムード。観光バスのガイドさんたちが、ベンチでおしゃべりに興じていられる余裕もありました。その光景もあとわずか。1週間もすると、境内の人は2倍、いえ3倍、4倍以上。もちろん、都大路は大渋滞。大変な季節がやってきます。 静かな境内とも、しばらくお別れです。今日はのんびりできる最終日? あたたかき好日でした。
銀杏はまだ黄色くならず、もみじは葉先のほうから少し色が変わってきた程度。青々していて、紅葉はまだまだです。 紅葉は、1日の最低気温が8度以下になると始り、5〜6度以下になるとぐっと進むといわれていますが、それに近い条件が日に日に揃いつつあります。 「今年はいいかも・・・」と、実はボクは期待しています。 鮮やかに紅葉するには、よく言われるように、昼間はあたたかく、夜は冷え込んで、昼夜の気温差が大きいことがあげられます。他にも、葉が十分な日の光を受けられること、大気中に適度な湿度があって葉が乾燥しないことなどが必要です。お天気続きでも困りますので、適当に雨も降って欲しいものです。 いずれにしても、もみじが綺麗になってくるのは今月下旬。フライングなさいませんように。 柿 買 う て 人 に 持 た せ て よ く 晴 れ て ふけとしこ
14日までの毎晩は、6時半頃から鉦講の人たちが8丁の音階の違う鉦を叩いて念仏を唱えます。15日には朝から夕方まで鉦が叩かれ、2時には僧衆や稚児などのお練りもあります。 この法要は、室町幕府の執権職伊勢守平貞国が真如堂に籠もってお参りしたところ大変な御利益を授かったということに始まるもので、後に鎌倉光明寺から全国の浄土宗の寺院にも広がりました。 鉦を叩いて念仏を唱えることは今も多くの寺院でも行われていますが、8丁もあって、多彩な節回しがあるのは真如堂だけでしょう。何と言っても、お十夜発祥の寺ですから。関東では、太鼓も加わったりして、また少し違った雰囲気になります。 寒い夜に鉦の音が響き渡ると、「あ〜、今年ももうお十夜だなぁ・・・」と、年末以上に振り返りモードに入ってしまいます。お十夜は、ボクにとっても、最も思い入れのある法要です。
「縁の綱」とも「善の綱」とも呼ばれるこの綱には、「この白い綱の先は、本堂の中の御本尊阿弥陀如来様の右手に結ばれています。この綱に触れることは御本尊の御手に触れるのと同じです。御本尊と縁を結び、功徳をお受けになってください」という札が吊してあります。それを見た人たちは、次々と綱に触れて拝んでおられました。 綱は15日が終わると片づけてしまいますが、紅葉のピーク時も張ってあると、ただの紅葉見物、物見遊山だけではない雰囲気が醸し出されるでしょうが・・・。何だか、片付けるのが勿体ないです。 7日は立冬です。空気も、日々、凜と引き締まってくるでしょう。どんどん冷えて、紅葉をきれいにしておくれ! あっ、今夜は新月なのですね。 生 き る の 大 好 き 冬 の は じ め が 春 に 似 て 池田澄子 |