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            絶好の秋晴れ!     マウスを載せれば写真が変わります
 ウキウキしてしまうような、この上ない秋晴れの日でした!
 青い空、キラキラ輝く緑、そよぐ風・・・。日差しはまだ少し強く、空の色も中秋にしては少し濃いような感じでしたが、それがまた今日の景色となっていました。
 朝、昼、昼下がり、夕方と境内を散歩しましたが、それぞれの時間に、それぞれの景色が楽しめました。蝶が舞っていたり、トンボがスイスイと飛んでいたり、猫がくつろいでいたり。もちろん、花もいい! 「今日は最高!」って、飛び跳ねたい気持ちでした。
 この好天に散策や観光をする人も多く、またお彼岸の墓参をする人と相まって、久々に、境内に人影が絶えることがありませんでした。
 それにしても、23日の雨以来、一気に季節が変わりました。もう、半袖ではちょっと肌寒く感じたり、夜、窓を開けて寝ることができなくなったりしました。ほんの数日前のことなのに、あの酷暑の日々が、ずっと昔の出来事のようにも思えてきます。



    行   先   ち   が   ふ   弁   当   四   つ     秋   日   和          松永典子





       ヘブンの前で記念写真 / ミーコ、何してるの?     マウスを載せれば写真が変わります
 酷暑の日々が過ぎるのを待っていたのは、人間だけではなさそうです。
 暑い盛りの昼間は少しも姿を見せなかった猫たちが、また帰ってきました。
 つい先日まで、「猫はどこに行ったのですか?」と、何人もの人に聞かれました。ボクは、お盆〜地蔵盆〜お彼岸と、猫の素行を把握するどころではなかったので、「どこに行ったのでしょうねぇ。夕方になると出てきますが…」と答えるだけでした。
 本当にどこに身を潜めていたのでしょう?
 今日は、ベンチで休憩する人におやつをおねだりしたり、彼方此方でのんびりしたり。思いっきり秋を満喫しているようでした。


            ♪ 赤い花なら曼珠沙華 ♪      マウスを載せると写真が変わります
 もちろん、花たちも涼しくなるのを待っていました。
 例年は、お彼岸になると律儀に咲いてくれる彼岸花も、今年はやや遅れ気味。お彼岸も明日で終わるという今日あたりに、ようやく見頃が近づいてきました。
 彼岸花は、気温が下がったのを感知して咲き始めるそうです。いつまでも暑い今年は咲き出し難かったのでしょう。
 この花が咲くのはわずか数日。数日で花軸を一気に延ばして、花が咲いたと思えばすぐに散り、花軸も枯れて、しばらくしたら葉が出てきます。本当にあっけないものです。
 1日で花が散ってしまうものも少なくはないですが、それ以上に、この花には儚さを感じます。あの強烈な赤ゆえかも知れません。


       本堂脇の萩の花 / 揺れてピントが合いにくい花です   マウスを載せれば写真が変わります
 萩も咲いて来ました。
 先日、京都市の観光協会から、「萩の咲き具合はいかがですか?」と電話がかかってきたので、「4分程度でしょうか…」と返事をしましたが、後からよく考えてみると、「咲いている株はもう5分以上のものもあるけれど、まったく蕾のままのものもあるし、平均すると4分には達していないかも…」と思いました。
 でも、一番目立つ茶所前はもうすっかり見頃。まぁ、いいでしょう。
 桜の開花状況も例年尋ねられますが、満開前は何分と答えるか、人によって様々です。
 昨日も、「萩を見に伺います」というツアーから拝観の申し込みがありましたが、正直なところ、真如堂はわざわざ来ていただくほどの萩の名所ではありません。「萩もありますが、朝顔もいいですよ!」と言っておきました。


   毎日、毎日、いっぱい満開! / 白とピンクの共演、酔芙蓉  マウスを載せると写真が変わります
 そう、朝顔は絶好調。毎日、数え切れないほどの花を咲かせています。短日性なので、日が短くなったのを喜んでいるのでしょう。霜降頃まで、まだまだ見頃は続きます。
 暑い頃は昼頃で萎れてしまっていた花も、涼しくなって、夕方まで萎まずにいてくれるようになりました。
 雨の日以外は、ぜひともご覧いただきたい、秋の花です。雨の日は濡れてうまく開きませんので。
 さて、今、境内は桜の葉が毎日たくさん落ちてきて、職員は掃除に追われています。
 少雨で木がダメージを受けているためか、葉を落として負担を軽くしようとしているのでしょう。毛虫やイラガが発生して、葉を食べていることも影響しているかも知れません。先日、薬散をしたら、落ちてくる虫のほとんどは毛虫ではなくイラガでした。普通は、桜には毛虫が付くのですが。
 「今年の紅葉はどうでしょう?」という質問も、最近、よくされるようになりました。いいか悪いか、今のところわかりません。
 ただ、少雨の影響もそれほど顕著ではなく、もみじの葉は意外ときれいなままです。これで台風が来て葉っぱ同士が擦れ合って傷つくことがなければ、葉の形状に問題はありません。後は冷え込みのみ。今年の冬は寒いという予報ですから、案外きれいかも知れませんね。念じて待ちましょう。
 中秋の境内へ、ゆったり余裕を持って、おやつやお弁当を持ってお越しくださ〜い! ドングリも落ち始めましたよぉ〜




      萩 の 花  尾 花  葛 花  瞿 麦なでしこ の 花  女 郎 花おみなえし  また  藤 袴  朝 貌あさがお の 花          山上憶良