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35度という気温には慣れてきましたが、蒸し暑いのはかないません。草引きをしていた職員さんが、今日はお茶を500mlボトル4本飲んだと言っていました。風はありましたが、日陰でも涼感はあまり得られない日でした。 境内の人影はまばら。猫が其処彼処で長くなって、のんびり昼寝していました。 「高速道路が混んでいたので…」と法事に遅参した人がおられましたが、たくさんの車はどこを目指しているのでしょう? 夏休みだというのに蝉取りをする子の姿もなく、蝉の声だけが境内を賑わせていました。 閑 さ や 岩 に し み 入 る 蝉 の 声 松尾芭蕉
こんなに酷暑の中なのに、案外たくさんの花が見られます。 百日紅は先週もご覧に入れましたが、先週よりも咲き進んできました。判りづらいですが、手前が今年植えた木、奧が京都市の「古樹」にも指定されている老木です。 ‘裏写真’は吉祥院の百日紅です。接ぎ木により、1本の木に紅と白の花が咲きます。 この写真は屋根に登って撮りました。百日紅の全景が見えますし、三重塔、その右には大文字山、左には比叡山が見える、素晴らしい景色です。でも、下から見ると、「百日紅が咲いているなぁ」という程度にしか見えないのです。勿体ないですねぇ−。 夏の暑さには、百日紅の紅がよく似合います。
いま、吉祥院の門付近には、たくさんの緑の‘袋’が落ちています。モクゲンジの種です。 6月に黄色い花を降らせたモクゲンジは、たくさん付けた袋果を、いま、盛んに生理落果させています。あまりにもたくさんの種が付いているので、選別して、出来のよくないのを落としているのです。 丸みを帯びた三角錐形の袋を開けてみると、3〜4ミリ程度の、まだ緑色をした種がいくつか入っています。秋になると、袋は茶色く、種は黒くなって、落果します。 このモクゲンジは、花が降るように散る時も、生理落果の今も、本当に種が落ちる時も、そして落葉の時も、本当に掃除が大変です。そうそう、百日紅も掃除が大変! また、花も、実のなる様子も、これまた吉祥院の庭からでないと、よく見えません。そんなものばかりご紹介してスミマセン。
さて、まだ咲いていないのですが・・・本堂脇の池の中の蓮に蕾が付いて、だんだん大きくなってきました。数日後には咲くこと間違いなし! 実は、この場所で蓮が咲くのは10年ぶりぐらいなのです。 葉っぱは出ても一向に咲かないので、一昨年、蓮根を全部掘り起こして植え替えました。以前は、何とベビー・バスに泥を入れて植えてあったのですが、あまりにも不格好なので、古い火鉢に移植。去年は肥料を施しすぎて、葉が焼けてしまいました。今年は何も与えませんでしたが、梅雨期の多雨で池の水が増え、蓮は水没間際。葉が折れたりして、もうダメかと思っていたら、スウーッと蕾が上がって来たのです。 明日咲くか、明後日咲くか、明明後日か・・・毎日楽しみです! こうしてみると、いろいろ見所がある真夏の境内(ちょっと無理矢理ですが…)。人が少なくて、広〜い空間を占有できます。ぜひお越しください。 ほ ら ご ら ん 猛 暑 日 な ん か 作 る か ら 中原幸子 |