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        なんだかトロピカル / 緑陰を歩む     マウスを載せれば写真が変わります
 暑くなるのか、ヒンヤリなのか、天気予報を注視していないとわからないような‘日替わり’天気。朝夕と昼の気温差も大きく、いつまでも厚目の服が片付けられません。そろそろ更衣期だというのに・・・。
 これからしばらくは、寒気の影響で雨が降ったりして、気温も平年より低い日が多いとのこと。いったいどうなってしまったのでしょう?
 今日は快晴! 日の当たるところにいると暑くて、木陰を探して入りたくなるほど。日傘の似合う天気でした。一方、本堂の中にいると肌寒く、服を着込まないといられなかったとか。日向と日陰の温度差も、ずいぶん大きかったようです。
 さわやかで、出かけるには絶好のお天気。境内の人影も日頃よりはずっと多く、ベンチでお弁当を食べたりする人も多く、‘満員御礼’状態でした。


                ミーコ 2景         マウスを載せれば写真が変わります
 境内の緑は、先週とあまり変わらず、深みを増すのもちょっと小休止といった感じです。
 常緑樹の若葉も出そろって、春落ち葉も一段落。掃除も楽になりました。
 毎日、何度も境内を歩き回っていると、木々の老いや体調がよくわかります。勢いよく新芽を延ばし、新しい葉をパッと広げている木があるかと思えば、芽をふくことが出来なかった枝もたくさん目に付きます。何とかして新芽は出したものの、そこで力尽き、せっかくの新しい葉を落とさざるを得なかった木もあります。
 生まれるものがあれば、去っていくものがあるのも自然のいとなみ。木もやがて老いて枯れていきます。そんな姿を見るにつけ、巡りめぐるいのちの循環のほんの一瞬に、自分が生きていることを実感します。




      風   薫   る   青   山   こ   こ   に   定   ま   り   て         上田五千石





      朝顔の新天地 / 朝顔を守るや? ミーコ      マウスを載せると写真が変わります
 先日、本堂前の茶所の前に、朝顔を植え付けました。
 この場所では、一昨年から、青い朝顔の‘スクリーン’を作って、訪れる人に楽しんでいただいています。
 朝顔の種類は「ヘブンリー・ブルー」。西洋朝顔の一種で、花期が長く、11月頃まで咲いてくれます。
 今年はさらにグレードアップ! ただの「ヘブンリー・ブル」ではなく、「アーリー・ヘブンリー・ブルー」。「アーリー」のほうが早咲きで、花数も多いとか。ますます楽しみです。
 先月、この場所を整備し、今まであった石の囲いや椿の木などを撤去しました。その結果、正面階段を上がったところから本堂がスカッと見渡せるようになりました。今年は朝顔もますます映えることでしょう。
 朝顔はまだ双葉。せかっくの苗の上で猫が昼寝などしないように、竹でしっかりガードをしました。
 天候不順の今年、さぁ、ヘブンちゃんはいっぱい咲いてくれるでしょうか?


      瑠璃色に咲く紫陽花 / 新しきエース、カルミア      マウスを載せれば写真が変わります
 早咲きの紫陽花が次第に咲き始めてきました。
 鐘楼の周りでは青い山紫陽花が、拝観コース中の、本堂から書院に行く廊下の脇では、「七段花」も咲き始めてきました。
 紫陽花が咲き出すと、梅雨の到来を連想します。近畿の梅雨入りは、平年では6月6日。もうすぐです。
 皐月の花も今が盛り。今年は花の数が少ないように思います。
 手水舎の奧の石碑の裏側に今年植えたカルミアも、今が見頃です。まだほんの小さな木ですが、十分、存在感があります。
 先日、石碑の前に説明札を立てました。石碑は、「靄山自叙碑」。幕末から明治期の日本の画家 谷口藹山(1816-1899)の自伝が彫られています。でも、なぜこの碑が建てられたかについては、何も記録が残っていません。また、真如堂には一つの作品もありません。
 それはさておき、数十年後、この石碑の背面で大きく育ったカルミアに、無数の真っ赤な花が咲くのを夢見ています。
 今、どんな木を植えても、大きくなって見栄えがするには最低でも10年はかかります。後の人の楽しみに、せっせと植え続けていきたいと思っています。
 毎年、‘進化’する真如堂に、何度もお運びくださ〜い。




     遠   き   樹   に   ひ   と   日   風   立   つ   更   衣         岡本 眸