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        人影のやや多い緑の境内 / 緑陰の賑わい     マウスを載せれば写真が変わります
 今日の最高気温は30.3度。今年2度目のの真夏日。7月初旬の気温だそうです。
 黄砂で山はうっすら霞み、京都市や京都府南部では、今年初の光化学スモッグ注意報が出されました。
 とにかく、アップダウンの激しいこの頃の気候。今日は‘アップ’。でも、明日から4日間は雨の予報。このまま梅雨に入っていくのでしょうか?
 今日は、別にこれといった理由は見つからないのですが、人の姿も多目。
 3つあるベンチを満席にしてお弁当を食べる団体、その方たちが帰られたかと思ったら、今度は6人連れの初老のご婦人たちがまたお弁当。隣のベンチでは外国人がノートパソコンを広げて、長い時間‘占拠’。寝転んでいる人も今年最多。ベンチの稼働率は、今年一番だったかも知れません。

             見た目さわやか、でも暑かった今日     マウスを載せれば写真が変わります
 日々、濃くなり続けたもみじの緑も、少し落ち着いてきました。様々な花も多くは咲き終え、鮮やかさに感嘆するような新緑もほぼ終わりました。華やかな季節は終わりを告げつつあるように思えます。
 今日の境内の‘賑わい’や‘滞在時間’の長さは、春から初夏にかけて、次なる見所を求めて先を急いでいた人たちが、少し落ち着いて、緑陰に身を置くようになったからなのでしょうか?
 いつも長い時間をベンチで過ごしている親子連れが、今日は座るところがなく、本堂の中へ入って行かれました。境内でも一番涼しい本堂。今日はそのほうがよかったかも知れませんよ。
 それにしても、女性グループの賑やかなこと。それをものともせずに、おこぼれをねだり続ける野良猫たち。




      新  緑  や   う  つ  く  し  か  り  し  ひ  と  の  老          日野草城





   咲き初めの紫陽花 / 菩提樹の向こう、ベンチをとられて本堂へ マウスを載せると写真が変わります
 ホームセンターなどでは、驚くほど早くから紫陽花が並んでいますが、路地ではまだまだ。と思いきや、早咲きの紫陽花が咲き出してきました。もちろんまだ色付きはよくありませんが、「もう紫陽花が咲き出した!」と季節の移ろいの早さを驚くには十分です。
 梅雨の初めに咲き出す菩提樹は、さすがにまだ蕾固しといったところです。
 作務衣姿でカメラ片手に「何かないかなぁ・・・」と境内を歩いていると、本堂の屋根ばかり見ながら、右へ左へ前へ後ろへと、ウロウロしている人がおられました。
 ボクに見られているのに気付いたその人は、「瓦を撮りたいのですが・・・」と、話し掛けてこられました。
 本堂の表裏の軒先4箇所には、仙人らしき格好をした蓋瓦が乗っています。その方はその写真を撮りたいらしいのですが、葉が茂りすぎていて見えもしないとのこと。何度も「岐阜から来ました」と言って、「せっかく来たのに見られない」とご不満な様子。葉が茂るのは仕方ないでしょうに・・・。
 ボクも以前、瓦を撮ろうとしましたが、冬でも枝が邪魔になって、スッキリとは撮れませんでした。「冬でもダメですよ」と申し上げ、自坊に戻って、以前撮った写真のコピーを差し上げました。
 葉が茂って美しいという方もあれば、葉などない方がいい、枝だけの‘冬景色’がいいとおっしゃる方もおられる。おもしろものだと思いました。


  目にも鮮やかな真っ赤なカルミア / 果実は「えぐい」、えごの木の花 マウスを載せれば写真が変わります
 金平糖かアポロチョコのような蕾、パラソルのような花。今年植えたカルミアの花が咲きました。「西洋シャクナゲ」という異名もありますが、‘和風’の境内にはちょっと似つかわしくないかも知れません。
 今春、西洋ウツギ、百日紅、チューリップの木、みつまた、アメリカヒトツバタゴ、オオデマリなど、たくさんの苗を買い求め、境内に植えました。いつの季節でも、何か見所があるようにしたいと思ったからです。
 カルミアもその一つ。でも、実は墓地の‘ある場所’には2メートルを超すカルミアの木がすでにあって、こちらももうすぐたくさんの花を咲かせます。「どうせなら、人目をひくような色や珍しい木がいい」と思って選んだ真っ赤な種類。まだまだ幼木ですが、数年したら、目立つこと請け合いです。
 自坊の新しい庭のえごの木の花も、いま満開です。近所にはあったのですが、今まで境内には1本もなかったえごの木。まさか自坊の庭で見ることになるとは思ってもいませんでした。シランも咲いて来ました。櫨の蕾も膨らんできました。
 蚊に悩まされる季節もそろそろやってきます。これからは虫除け持参でのお越しをお勧めします。




    忘   れ   得   ぬ   人   あ   る   倖   せ    え   ご   の   花          及川 貞