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22日から気温が上がり始め、24日の最高気温は21.8度、25日は22.1度。今日は14.4度まで下がって来ましたが、それでも3月下旬並みです。 境内を行き来する人を見ていても、ダウンのコートを着ている人もいれば、コートを脱いで手に持っている人もいます。ジョギングをしている人は、もうすっかり薄着でした。日によって、何を着ればいいのか、考えなければいけません。 昨日はたっぷり雨が降りました。どうやら、また今晩から雨。週間予報を見ても、お天気がぐずつく日が多い様子。どうやら、お天気の変わり目に入ってきたようで、本格的な春にまた一歩近づく感じです。 「三寒四温」はもともとは中国東北部や朝鮮半島北部で冬の気候を表す言葉ですが、今では本来の意味を外れて、低気圧と高気圧が交互にやってくる春先の気温の周期的な変化をいうことが多くなりました。いま、まさに「三寒四温」真っ最中という感じです。
例年公開している大涅槃図が修復中のため、今年は縦180cm、横125cmの小さな涅槃図が公開されています。 小さなといっても、南北朝時代に兆殿司(明兆 1352-1431)が描いたとされる作品です。 兆殿司は東福寺の画僧で、肥痩と抑揚の変化のある暢達した描線と濃厚な彩色の使用にすぐれた技巧派。 当図の釈迦如来は薄く眼を開け、右腕を枕に左手を身体に添って延ばし横臥されています。衣全体に載金が施され、枕もとには衣鉢が置かれ、錫杖が沙羅樹に立てかけられています。お釈迦さまの母麻耶夫人が侍女に囲まれて画面右上に飛来しています。お釈迦さまを取り巻く菩薩・天部・羅漢も多く描かれています。 迫力という点では大涅槃図には及びませんが、深みのある素晴らしい作品です。ぜひお参りください。もちろん、「花供曽」は例年通り授与しています。 涅 槃 図 に 泣 き 声 を 描 き 忘 れ け り 宮坂静生
お昼頃、その写真を撮りに行くと、職員さんが先にカメラをかまえていました。「ほんまに一気に咲きましたねぇ」とずいぶん感激気味。夕方近く、もう一度行くと、また同じ職員さんが写真を撮っていて、また、「今日一気に咲きましたねぇ」と興奮気味。「それ、聞くの、2回目なんですけど・・・大丈夫かなぁ・・・」とちょっと心配。 昨日は雨だったので咲き具合を見ませんでしたが、先日までは、まだ黄色い花色が蕾の先に見えていただけでした。本当に一気に開花しました。このペースだと、お彼岸の頃にはもう散っているかも知れません。花暦が狂ってしまいます。 自坊の桜ん坊もここ数日で咲き出しそうです。こちらもずいぶん早い開花になりそうです。
椿も、赤、白、クリーム色など、ずいぶん多くの花が咲き出しました。 咲いてもよし、散ってもよし。椿の花も大好きです。八重よりは、一重のほうがスッキリしていて好きです。 馬酔木ももう見頃になってきました。 20本近くある馬酔木の木はどれもみな老木で、最近は枝枯れが目立って、花付きも悪いような気がします。桜にしても梅にしても、木も齢を重ねると勢いが失せてきます。 「もし、根っこから枯れてしまったら・・・」と思い、通販で苗を買って、今日植え付けました。どことなく、一抹の淋しさを感じました。
先日、自坊の前の梅の大きな枝を本坊の玄関に活けたところ、ずいぶん香るのに驚きました。 「東風吹かば 匂ひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」と道真公は詠まれましたが、梅の香りをこれほどまでに意識したことはありませんでした。 東風といえば、22日には北陸地方で、25日には九州北部・中国・四国、関東地方で春一番が観測されたとか。近畿はまだのようですが。 明日も雨の予報ですが、この雨が春を呼び、草木や花を育ててくれると思うと、恵みの雨のようで、雨もまたよしと思えてきます。 数日前から鴬も啼き始め、もう結構上手です。 さぁ、次は何の花が咲いてくれるでしょうか? 尾 の 切 れ し 凧 の ご と く に 二 月 終 ふ 有賀充惠 |