2/20版
春が近付いていますねぇ。光の‘色’が、もう冬とは違います。空気も違います。朝、明るくなるのもどんどん早くなってきましたし、日が沈むのも遅くなりました。其処彼処に春を感じます。 ‘春’探さなくても、向こうからやってくるようになったとお感じになりませんか? 19日は、「陽気地上に発し、雪氷とけて雨水となればなり」という二十四節気の「雨水」でした。ちょっと気が早いですが、次はいよいよ「啓蟄」です!
本堂の堂守さんに、「今日は拝観が多かったでしょう?」と期待を込めて聞くと、「それが…18人なのですよ。境内には人もおられたのですが…」という応え。昨年の4〜1月拝観者の統計値が前年度比マイナス10%以上と算出した後の意気消沈気分に拍車をかけられました。 今の境内、あまり見どころはありませんが、歩いていると実に清々しいです。 「あたたかき光はあれど 野に満つる香も知らず」 桜の咲く頃のような春の‘匂い’もなく、木々の芽が少しずつ大きくなって色を増しているものの、まだ兆し。装飾を省いた、「何も足さない、何も引かない」というような‘誠実な’境内です。 「今もいいのになぁ〜 いつだっていいのになぁ〜」とブツブツいいながら、浅春を満身で味わいました。 春 服 の 人 ひ と り 居 り や は り 春 林 翔
つい先日まで、枝先で赤く輝いていた山茱萸の実が、今日は木の下にいっぱい落ちていました。熟して自然に落ちたのでしょうか? 鳥たちが啄んで落としたのでしょうか? どうやら後者のようです。苦くて美味しいとは思えない実ですが、鳥も食べる物に窮しているのでしょう。 しばらく前から、苔が異様に剥がされているような景色が目立っていましたが、今日は顕著。至るところで、苔を引っ掻いて剥がしたような状態になっていました。 これも犯人は鳥たちです。地面の中にいる虫などを探すために、苔を啄んでめくっているのでしょう。寒い時期が長く続いて、いよいよ食べ物が枯渇してきたのかも知れません。 「これも春が近い時期ならではの景色だなぁ」と嬉しく眺めていました。
自坊前の水仙も絶好調! 水仙、大好きな花です。 椿もぼちぼち咲いてきています。種類によって咲き具合が違うので、いつが‘見頃’かというのは、とても言いにくいですが、盛りはまだまだこれからです。 馬酔木もゆっくり咲いてきています。まだ2分咲程度です。この花は花期が長いので、これからまだ当分楽しめます。 冬の後始末や芽吹き前にしておく作業が、今は結構忙しい時期です。物陰などにまだ落ち葉が残っていたりしますし、根が動く前にしなければいけない移植作業なども今がタイムリー。春を待つ気持ちが、そんな作業の後押しをしてくれます。 少々寒くても、もう家の中にいては勿体ないですよ! 浅春を楽しみましょう! 青 空 に 触 れ し 枝 よ り 梅 ひ ら く 片山由美子 |