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           秋の雲と百日紅の紅葉 / 枝ごとに色付くもみじ   マウスを載せれば写真が変わります
 素晴らしい秋晴れの1日でした。
 今日は暦の上では「霜降」。でも、寒くもなく、暑くもなく、本当にすがすがしく気持ちのいいお天気。来客と室内で打ち合わせをしながら、「勿体ないですねぇ」とこぼしていました。
 お天気がいいと、境内の景色がなおさら美しく見えます。
 緑はますます緑に、少々くすんだ赤は真っ赤に、‘女優ライト’を浴びているかのように、みんな輝いて見えました。今日、境内にお越しになった方は儲けものでした。
 そんな景色を見て、「あっ、もうこんなに紅葉が進んでいるんだぁ」と、改めて感じました。
 桜の紅葉はピークを過ぎ、枝に残っている葉がだんだん少なくなってきました。もみじやカエデは、木や枝によっては色が変わって来ています。真っ赤でなくても、緑の中に黄や赤が見えるのも美しいものです。
 今日一番の紅葉は、百日紅ではないでしょうか。少し褐色を帯びた赤が、日の光を浴びて、得も言われぬほど美しく輝いて見えました。


                秋の緑深し / 近づく深秋の気配        マウスを載せれば写真が変わります
 今年は台風やゲリラ雷雨の発生回数が少なかったので、葉への影響が少なく、紅葉が美しいと考えられているのだそうです。
 紅葉が早い遅いは、なかなか当たりません。それほど広くもない真如堂の境内でさえ、場所によって紅葉の進み具合が違います。
 染井吉野なら、境内の中で開花時期にそれほどの差は出ませんし、今が満開という‘評価’も付けやすいでしょう。でも、紅葉は、たとえ葉が赤く染まったとしても、どこまで澄んだ赤になり、どの時点をピークととらえるかは、かなり難しい気がします。
 「紅葉はいつがいいですか?」という電話が、毎日かかってきます。でも、今日の紅葉も素晴らしく綺麗でしたし、1ヶ月後には1ヶ月後の紅葉があるでしょう。11月初めから12月初旬まで、境内のそれぞれの場所で、その日その日の紅葉をお楽しみください。何度もお越しになると、紅葉の移り変わりや、それぞれの場所のピークがわかって、なお一層楽しめます。落ち葉の季節も、また趣が深いです。




     階   段   は   二   段   飛   ば   し   で   い   わ   し   雲          津田このみ






             書院に並んだ菊 / 書院の‘美味しそうな’千両   マウスを載せると写真が変わります
 書院の庭のあちらこちらに、菊が並べられました。貫主(前吉祥院住職)作の菊で、「あれっ!?」と知らないうちに増えています。
 以前、吉祥院では自由にご覧いただいていましたが、こちらは有料拝観コースの中なので、本堂の受付を通って来ていただかないと見られません。
 重陽の節句は9月9日。旧暦の9月9日は、今月26日です。季節の行事は、やっぱり旧暦ですね。
 千両、山茱萸さんしゅゆなどの実の色の冴えに、季節の移ろいを感じます。書院の庭には、赤と黄の千両があって、とても可愛くて綺麗です。本堂裏の山茱萸の実は、日の光を受けて真っ赤にキラキラ輝いて、見るからに美味しそうです!
 ここ数日、夕焼けがとても綺麗です。日の短かさが、晩秋から初冬への移ろいを感じさせます。
 この素晴らしい季節、ぜひどこかへお出かけください! もちろん、真如堂へもお越しください!




      振  り  向  い  て  野  菊  の  道  を  折  り  た  た  む          小枝恵美子