10/2版
昨日、気象庁から発表された「9月の天候」によると、9月は「秋雨前線の活動が弱かったため、全国的に降水量が少なかった」とのこと。近畿でも平年の37%しか雨が降らず、観測を始めた昭和27年以降、4番目の少なさだとのことでした。 8月の雨量は平年の75%程度、9月は37%。これでは、境内の木々もたまったものではありません。「今さらこんなにまとめて降ってくれても、もう遅いよ・・・」という木々たちの声が聞こえて来そうです。 先日来、たくさんの枯れ枝を切りました。9月になって、一気に枯れ込み、来春になっても芽吹く可能性がない、主に桜の木の枝です。 若い木は水を吸い上げる力も旺盛ですが、老木はその力も衰えています。吸っても、その水を木の高いところまで送り届けることが難しく、力尽きて枯れてしまうように思えます。 バケツで水を与えても、たかが知れています。やはり雨が降ってくれないと・・・もう少し早く、まとめてではなく、数日おきに降ってくれればよかったのに・・・雨が降ったのはうれしいのですが。
雨に流されて集まり、集水口を塞いでしまっていた葉っぱを取り除いたり、水の流れ具合やよどみ具合を観察したり、雨の日には晴れた日と違う作業があり、それもまた楽しいものです。 雨が上がった後には、必ず多くの枯れ枝が落ちています。腐った木が水を含んで、その重さに耐えきれなくなるのでしょう。雨の後に大きな木の下を歩く時は、十分注意をしてください。「ガサガサ!」と頭上で音がしたら、状況を観察して、すぐに逃げてください! 真如堂の地盤は、ネバネバした赤土です。ちょっと雨が降るとぬかるみ、場所によってはなかなか水が引きません。今日は境内のあちこちに水溜まりができ、「涅槃の庭」も水浸しでした。 運動会の予定がある方や名月を心待ちにしている方には申し訳ないですが、木々の身になってみれば、やっぱり雨はうれしいです! 五 六 本 雨 月 の 傘 の 用 意 あ り 日野草城
ここ数日、数人の方がギンナンを拾いに来ておられましたが、今日は雨で人影もなし。ギンナンは落ちるに任せて、どんどん増えていっていました。 ギンナンは美味しいのですが、皮を剥くのが面倒ですし、かぶれるので、端から拾う気なし。数年前、あまりにたくさん落ちていたので拾い、皮を腐らせて取ろうと土に埋めましたが、結局それっきり。翌春、銀杏の新芽の林ができてしまいました。 雨の中、カエデの葉っぱもたくさん落ちていました。 紅葉して落ちたのではなく、茶色くなっていました。雨が少なかったのに危機感を感じた木が、緊急避難的に余分な葉っぱを‘緊急放出’したような気がします。ちょっと勿体ないですね。 昼間はまだ暑かったりすることも多いのに、もうすっかり秋本番を思わせる様相。どことなくアンバランスに思えます。
毛虫に葉っぱを食い尽くされてしまったこともあり、「そろそろ咲くぞ」と思っていたら、期待に違わず4日ほど前から咲き始め、日に日に花数が増えています。 葉っぱを食い尽くされると咲くとはいかに? 毛虫に食われるとか、台風で葉が落ちるとか、秋早く葉がなくなってしまうと、桜などは春と勘違いして花を咲かせることがあります。桜の花芽は夏にほぼできていますので、この錯覚を利用して、秋の初めに葉をむしり取ってしまえば、人工的に狂い咲きさせることもできるわけです。でも、かわいそうですから、無理にするのはやめましょうね。 この10月桜は、葉が付いていても、10月頃に花を咲かせる種類です。春には、10月にも増して多くの花を咲かせますから、2度楽しめるわけです。秋の花は少し小振り。かわいいですよ。 茶所前の西洋朝顔は、ますます上り調子! 毎日たくさんの花を咲かせてくれるようになってきました。これからが見頃です。境内にお越しの際は、ぜひご覧ください。 雨の強かった今日は、新しく買った一眼レフを使わずに、従来のコンデジで写真を撮りました。雨でカメラを濡らしたり、滑って転んでカメラを壊したりしたくなかったからです。写真の縦横比も前に戻りました。 ポ ケ ッ ト の 団 栗 と い う 忘 れ 方 星野早苗 |