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それでも、夜はかなり寝苦しくなくなりました。それだけでも大助かり。窓を閉めて、布団をかけて寝ないと涼しすぎる日もあって、確実に季節が変化していることを感じます。 境内では、桜の落ち葉が季節の移り変わりを告げています。 数日前から、黄色くなった桜の落ち葉が急に増えました。せっかく掃除をしてもすぐにまた落ち葉だらけになって、まるで掃除をしてないように見えてしまいます。「○時○分に掃除をしました」という札を出したいぐらいです。 桜の落ち葉は、もっと季節が進むと、黄色から橙色、そして赤へと変化していきます。12月頃まではずっと落葉し続ける、掃除人泣かせの桜落ち葉です。 今年は、なかなか梅雨が明けず、雨が多くて日照時間が少なかったですが、少し前から急に少雨になったように思います。桜の落ち葉や黄葉も、その影響が出ているのかも知れません。 もみじも葉先が少し縮れたり、葉全体が紅くなってきたりしている木が目立ってきました。紅葉期でもないのに葉が赤くなるのは、危険信号です。 それほど雨が降っていないという印象はないのですが、木が満足するほどは降っていないのかも知れません。「今までいっぱい水をくれたのに、今ごろになって干上がらせるつもりなの!?」という木々の悲鳴が聞こえてきそうです。
ランニングシャツに半ズボン、麦わら帽子をかぶって、虫取り網を持っている、真っ黒に日焼けをした子供というのは、もうすっかり過去の姿になってしまいました。 大学生はまだ夏休みなのでしょう、それらしき人が何人か境内を訪れてくださいました。 今日は某ホテルが企画した団体もお越しになりました。内容を見ると、高級料亭に行ったり、特別な企画があったりと、かなりお高い感じ。時間とお金がある、ご高齢の方を中心としたツアーのようでした。 「もう、一通り京都を回られた方ばかりなので、あまり行かれたことのないところを」というホテル側の説明でしたが、何もない、ただ蒸し暑いだけの京都にお越しいただいても、印象が悪くなるだけではないだろうかと危惧しました。 普段よりは少し人の多い、日曜日の境内でした。 木 漏 れ 日 と い へ ど 溢 る る 秋 の 道 兵頭幸久
今年作ったばかりの庭に、今年植え付けた萩なので、「これはちょっと早咲きの萩なのかなぁ」と思っていたら、茶所前の朝顔の脇の萩の株にも、1〜2輪の花が咲いていました。 今年は、萩の開花が少し早いのかも知れません。 同じく、自坊の庭では、少し前から玉紫陽花が咲いています。蕾がまん丸い「玉」のようなところから、その名があります。 珍しい花ですが、少し前に園芸店で、「タマアジサイ」と表示されているものを見つけました。蕾はまん丸でしたが、花や葉は少し違いました。 調べてみましたが、おそらく「ヨウラクタマアジサイ」でしょう。漢字では「瓔珞玉紫陽花」と書くはずです。 「瓔珞」とは、仏像の装身具、あるいはお堂や仏壇などの天井から吊下げる荘厳具ですが、この玉紫陽花の花が、美しい瓔珞を連想させる形をしているのでしょう。自坊の玉紫陽花は写真の通り。可憐さとか美しさでは、少しひけを取るかも知れません。 境内では、木槿がまだまだ見頃です。水引草なども咲き始めました。茶所前の朝顔はこれからが最盛期です。 残暑厳しい頃ですが、境内は街中よりも少し秋の気配が漂い、時おり涼風が吹く時もあります。ぜひ、お訪ねください。 9月1日は「二百十日」。暦通り、台風が来てしまいました。お気を付けください。 夏 萩 を 見 知 ら ぬ 人 と 讃 へ け り 都筑智子 |