7/26版
兎にも角にも、「ややこしい」の一語に尽きるお天気。
「お天気になってよかったですねぇ」とお参りの方にお話しして、いざお経を始めると、後ろのほうからザァーという雨音。それもいきなりの強い雨脚。お経が終わっても雨はやまず、濡れてもいい衣に着替えて墓地に行きました。
次の法事を始めた時は雨。終わって振り向くと日が差していました。「晴れてよかったですねぇ。今の間にお墓に行きましょう!」と墓地に行くなり、大粒の雨が落ちてきました。慌てて傘を取りに帰り、また濡れてもいい衣に着替えて墓前回向。
次の法事は墓前回向の時はカンカン照り。「日傘がいりますねぇ」と話してお経を終えて帰ると、またバラバラバラと雨。部屋の中には、衣や袈裟がまだ何着も干してあります。
晴れたり、降ったり、曇ったり、雷鳴がとどろいたり。コロコロ変わる空模様に翻弄された1日でした。
そんなお天気にもかかわらず、境内の人は少し多目。学校が夏休みに入ったためというわけでもなさそう。どうしてでしょう。
石畳がツルツル滑りやすかったり、長雨に耐えきれない腐った枝が落ちてきたり、雨やゲリラ雷雨はもうたくさん。そろそろ梅雨が明けて欲しいのですが・・・。
気象台には、「梅雨明けはまだですか」「洗濯物がたまって仕方がない」という問い合わせが増えているそうです。洗濯物の愚痴まで聞かされる気象台がお気の毒です。
近畿の梅雨明けの平年は、7月19日頃。統計をまとめ始めた昭和26年以降、最も遅かったのは平成15年の8月1日頃で、早かったのは昭和53年の7月3日頃と、1カ月近い開きがあります。平成5年は、梅雨前線が停滞したまま8月になっても雨が降り、「梅雨明けは特定できず」というケースもあったそうです。
暑いのは嫌ですが、もうそろそろ安定した夏空が欲しいですね。
長 梅 雨 の 晴 間 の 太 陽 ぶ よ ぶ よ す 関森勝夫
ただいま保管中 / 雨宿りの人(7/25) マウスを載せると写真が変わります |
昨日は恒例の「宝物虫払会」。掛け軸など約200点に土用の風を通し、害虫などを払う行事でした。
土用干しですから、雨の場合は中止。土砂降りに雷が鳴り響く昨日は、本来ならば絶対に中止となるべき日でした。
実施するかどうかを決める午前7時頃、降水確率は天気予報によってまちまち。レーダーを見ると、降っても小雨程度かなぁという状態。虫干しに適した天気とは言えないものの、朝の光も差してきて、「これでは『中止』というわけにはいかないなぁ」と実施を決定し、土蔵から長持ちに入った宝物を搬出し、順不同に本堂内に吊しました。
ところが・・・9時頃から小雨がパラパラし始め、次第に雨粒は大きくなって、11時頃には土砂降り。雷も鳴り始めました。
頻繁にかかる「今日はやっておられますか?」という電話には、「やっていますけれど、もうやめたいです」と答えたいところですが、始めてしまったものはもうどうしようもありません。掛け軸はすっかり湿気を含んでしまい、このまま仕舞うわけにはいかなくなってしまいました。
天気予報では晴れるのは28日。当たるかどうかわかりませんが、とにかく乾かしてから仕舞わなければなりません。掛け軸などは、そのまま本堂に吊したまま、数日間過ごすことになりました。こんなことは前代未聞。
心安まらない日が続きます。
雨の間隙を縫って、雨粒だらけの生け垣の刈り込みをしていたら、屁糞葛がたくさん咲いているのを見つけました。
真夏に木槿の木に絡まって咲く屁糞葛がボクの中では‘お決まり’の景色なので、いつもの木を見に行きましたが、今年はあまり蔓もありませんでした。せっかく咲いていたので、早く梅雨が明けて「♪夏よ来い!」という願いを込めて・・・。
確かに匂いはお世辞にもいいとは言えませんが、何も「屁糞」とまで言わなくても・・・。万葉集には、この蔓のように、しぶとく宮仕えをしてやるぞという歌まであり、まるで目の敵のようです。花は可愛いのに・・・。
万両の花には雨が似合います。千両も万両も花は地味ですが、名前は豪華で、実は綺麗。花や木の名前って、いろいろ考えてみると面白いものですね。
さて、「大暑」も過ぎ、7月もあとわずかとなりました。九州、中国地方などでは大雨の被害が続いています。皆さま、お元気にお過ごしください。
お 互 い に そ れ は 言 わ ず に か き 氷 川阪京子
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