7/16版
35.3度、34.2度と酷暑の日が続きましたが、今日は32.6度とちょっとマシ。2度ほど違うだけでも、ずいぶん過ごしやすく感じました。
3時頃、ほんのわずかな‘おしめり’がありました。
ちょうど境内で写真を撮っていたのですが、熱せられた砂利の上にパラパラと雨粒が落ちると同時に、雨の匂いがパァーッと香り立ちました。
砂利の上に落ちた雨粒は、落ちると同時に乾かされ、まるで雨と砂利とがせめぎ合いをしているかのようでした。
雨の匂いの中、少し気温が下がっていくのを肌で感じながら、濡れるのもお構いなしに、ウキウキしながら歩きました。
気象台では雨は観測されなかったようで、降水量「0.0」。楽しい思いをさせてくれた雨が認めてもらえなかったようで、何だか残念な気分です。
でも、せめて今日・明日は、雨が降らないほうが、みんな大助かり。今日は祇園祭の宵山、明日は山鉾巡行です。
ただでさえ暑い京都の夏。その中でも、最も高温多湿な時を選んで行われる祇園祭。疫病退散を祈願して始まったというのですから、必然的に疫病が流行しやすい時期になるのでしょう。
テレビで祇園祭の映像が流れると、京都の人がみな祭りに関わっていて、多くの人が祭りに繰り出すと思ってしまう他府県の方が多いでしょう。
実際に祭りに関わっている人は山鉾町や氏子などで、京都市民のごく一部。宵山や巡行に何十万人という人が繰り出しますが、若い人を除いて、あの息苦しくさえなるような人混みにわざわざ行こうという京都人はあまりいません。大多数が他府県の方ではないのでしょうか?
夜までの時間を、観光地を回って過ごそうという人が、境内にもパラパラお越しになりました。
明日の山鉾巡行は降水確率50%。そろそろ梅雨が明けてもいいような・・・。せっかくのお祭りですから、明日は降らないでおいてあげて欲しいものです。
祇 園 会 や 錦 を 濡 ら す 通 り 雨 田中王城
菩提樹の実が大きくなってきました。なり過ぎたり、出来のよくない実が毎日どんどん落ちてきて、‘立派な’実が淘汰されてきています。
今年は枝に残っている実が少し少ないように思います。蜜蜂の減少という話をよく聞きますが、そういえば今年は蜂などの飛来が少なかったようにも思えます。
菩提樹の実を楽しみにしている人には、ちょっと残念な状態です。
自坊の栴檀葉の菩提樹(モクゲンジ)も、たくさんの実を付けました。風船蔓に似たな薄緑の袋の中に、黒い5ミリほどの実を4〜5個付けるという、少し変わった実のなり方をします。
風の強い日はこの木が大きく揺さぶられ、見ていても迫力があります。でも、木の下はゴミだらけ。やはり、いま生理落花の途中です。
植物の営みは見ていても飽きません。もみじなどの不調な葉や枝が赤や黄、褐色に変色し、際立つようになってきました。暑い夏を乗り切るためには、病葉にまで水分を送る余裕はないのか、今それを淘汰しているかのようにも見えます。
自然の厳しさに思いを致すと共に、その知恵に驚かずにはいられません。
昨年の7月から11月まで咲き続けて好評だった茶所前の真っ青な西洋朝顔「ヘブンリー・ブル−」が、今年も伸びてきました。今年は青と白の絞りの「フライング・ソーサー」も加わって、‘仕上がり’が楽しみです。
ただ、ナメクジに新芽を喰われて種を蒔き直したり、生育が思わしくなくて、ちょっと気がかりでしたが、日の光をいっぱい浴びて、ようやく元気な蔓が伸び始めてきました。
去年は7月初旬には咲き始めていましたが、今年は意識的に種まきを遅らせたので、初咲は7月末頃になるでしょう。今年も長期間頑張って!
境内の花は、木槿の独壇場。 景色の移ろいが緩慢になった境内で、木槿は長きにわたって咲き続けてくれます。
来週は、梅雨明けを迎えた真夏の境内をお届け出来るでしょう! 小雨の今年は、今でも景色にそれほど変わりはありませんが、気分が違ってきますよね!
朝 顔 の 蔓 の 朝 か ら 徘 徊 す 高澤良一
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