7/4版
晴れている割にはさほど暑くなく、最高気温は29.3度。湿気もそれほど高くない感じの、過ごしやすい日でした。 週間予報を見ると、向こう1週間のほとんどの日に、傘マークが付いています。梅雨も後半戦。6月の西日本は、高温少雨だったようですが、そろそろ梅雨も本領発揮というところでしょうか? 晴れの土曜日とあって、境内を行く人はいつもより多目。女性の多くは日傘を差しておられました。 「早くしないと、溶けるぞぉー」という声が、石段の下の方から聞こえて来ました。しばらくして声の方角を見ると、父子3人連れが木陰の石段に並んで座り、氷菓を食べておられました。さぞかし美味しかったでしょう。
本堂の靴脱ぎのところに、靴が3足。靴の主の姿は見えません。 「お父さんと、娘と、お兄ちゃんかな? ご夫婦と娘さんかな?」と、靴を見ながらしばらく想像を楽しみました。靴から主を想像する‘遊び’は、なかなか面白いものです。 本堂前の菩提樹や沙羅の花ももう終わり、人がたむろする光景も見られなくなりました。 静かな梅雨の晴れ間の境内でした。 若 き 父 な り 緑 陰 の 匂 ひ し て 岩田由美
紫陽花は、晩熟の種類が咲きだし、そろそろ終盤期を迎えようとしています。今年の紫陽花は、どこか精彩を欠いたような気がしています。去年、あまり手をかけなかったからかも知れません。植物を見て我が振りを顧みる。何だか自分を映す鏡のようにも思えます。 自坊の‘Golden rain tree’こと 目立ちませんが、足元では龍の髭の薄紫の小さな花が咲いています。‘髭’に隠れていてなかなか見えませんが、いまが花盛り。千両の花もそろそろ咲き出そうとしています。ともに地味な花で、梅雨にはピッタリのようにも思えます。 京都はこれから蒸し暑さの極みに向かいます。そして、祇園祭色を日ごとに深めていきます。 意 に 満 た ず し て 紫 陽 花 も 色 褪 せ き 千代田葛彦 |