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近畿地方は、9日頃に梅雨入りしました。平年よりも3日遅く、去年よりも12日遅い梅雨入りでした。 「梅雨入りしたと思われます」と発表された後しばらく、晴天が続くのは例年のこと。10・11日は雨が降りましたが、今日は雨が降ったことなど忘れさせるような快晴でした。 境内の緑も、太陽に照らされてキラキラ光って透き通り、改めて‘惚れ直す’ほど綺麗! 直射日光が当たっている地面と木々によって強い日差しが遮られている地面との違いが際立ち、遠目に見るとまだら模様になって、とてもメリハリのある境内でした。
寒い頃には日向を求めて移動していた野良猫たちも、今日は日陰に入ってお昼寝。日陰の冷たい石の上で寝転んでいました。 癒し系の猫たちですが、増えすぎているのが悩みの種。可愛い一心で餌を与える人が何人もおられ、それが繁殖を助長して、現在仔猫が10匹。幸い、うち2匹は飼い主が見つかって、もらわれて行きました。 餌に不自由することもなく、四季折々の風情を楽しめる。そんな猫たちは贅沢です。 梅 雨 晴 の 森 た つ ぷ り と あ り に け り 大井戸辿
今日はもうほぼ満開。昨日も今日も、境内には菩提樹の花の香りが漂っていました。 「この香り、何と表現したらいいのでしょう?」と、取材に来ていたテレビ局の人に聞かれましたが、その独特の芳香は、ただ「甘い」とか「清々しい」などという言葉で表現しづらいものです。 西洋菩提樹はハーブとしても用いられ、鎮静、発汗などの作用があるといいます。境内にあるのは中国菩提樹ですが、同じような作用があるのではないでしょうか? また、小さい何万という数の花が一斉に咲いている様子は実に壮観で、見る者に元気を与えてくれる気がします。ボクが、毎年この花の開花 を待ちわびるのは、そんな理由からかも知れません。もちろん、この木の下で釈尊が悟りを開かれたということも、ボクにとっては大きな大きな意味があることです(本当はインドの菩提樹とはまったく違うのですが…)。
本堂正面に向かって、菩提樹とは反対側には、沙羅樹が植わっています。 沙羅は、死期が近づいた釈尊が、弟子の阿難に向かって、「川(ガンジス川の支流)の畔の沙羅の樹の間に床を設けて欲しい。私は疲れた」とおっしゃり、やがて涅槃を迎えられたという謂われがあります。 この沙羅の木の花が10日から咲き始めました(やはりインドの沙羅とは違います)。沙羅の樹の花は、例年、菩提樹よりも5〜6日程度遅れるのですが、去年も今年もあまり差がありませんでした。 昨日・今日、咲いている沙羅の花は3輪のみ。木の上のほうに咲いているので、なかなか見つかりません。頑張って探してみてください。 菩提樹も沙羅も同時に見られる今の真如堂。ぜひお越しください。
紫陽花には雨がよく似合うといいますが、晴れた日のほうが花色は綺麗です。それに、あの大きな花に雨粒がいっぱい付くと、花もスクッと立っていられなくなってきます。雨が降ってたっぷり水を貰った後の晴天の日が、紫陽花を愛でるには一番いいかも知れません。 紫陽花の花言葉は、花色の変化から「移り気」「心変わり」「浮気」などとされていますが、花言葉は何と無責任。微妙な色の移ろいは紫陽花の魅力。それを評価するような花言葉を付けて欲しいものです。例えば、「チェンジ!」とか・・・。 紫 陽 花 を 挿 す 雨 粒 を そ の ま ま に 木内怜子 |