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           本堂越しに見る三重塔 / 爽やかな樹陰     マウスを載せれば写真が変わります
 朝起きて外へ出ると、木々の葉には雨粒がいっぱい付いていて、石畳もびっしょり濡れていました。つい今し方まで雨が降っていたようです。
 天気は回復し、屋外にいると快適なような、ちょっと蒸し暑いような感じ。屋内は、風を招き入れるとちょうどいい感じでした。
 昨日も降ったり止んだり、明日は雷が鳴ってザーッと強い雨が降るかも知れないとか。ここのところお天気が安定しませんが、「走り梅雨」というほどでもありません。
 今日の境内は、少し人が多いように感じました。
 京都でも新型インフルエンザの患者が出て、小中学校や高校、大学も一部は休校になっています。また、京都への修学旅行を中止する学校も多く、来週真如堂で清掃体験を予定していた千葉県の中学校もキャンセル。バスなども結構空いています。
 そんな中にもかかわらず、何となく人が多いような・・・。「真如堂など人もあまりいないから、インフルエンザも大丈夫」と思われたのかも知れません。


             新緑陰影 / 透き通るもみじ葉      マウスを載せれば写真が変わります
 境内の緑も濃くなりましたが、まだ「新緑」の柔らかさ、初々しさを残しているように見え、日の光に透かしてみると、本当に綺麗です。
 もみじの枝先には赤く小さい種が付いていて、それがまた季節感を醸し出しています。
 緑の色がもう少し濃くなったら、景色の移ろいはピタッと止まり、1週間経っても、2週間経っても、何も景色が変わらないような日々がやってきます。
 そんな中でも、菩提樹や沙羅が咲いたり、木槿が咲き出したり、病葉が垂れ下がったりと、いつも何かを見せてくれる境内の木々たち。
 ちりばめられた‘趣向’を見つけ出して、密かに愛でるのも、これからの境内の楽しみと言えるでしょう。紅葉や桜の季節ばかりではない、‘普段着’の真如堂が好きです。




       万   緑   の   ひ   と   つ   の   幹   へ   近   づ   き   ぬ         桜井博道






        早咲きの額紫陽花 / 惚れ直したり山法師      マウスを載せると写真が変わります
 早咲きの額紫陽花が咲き出しました。
 職員さんがボクの顔を見るなり、「紫陽花が咲き出しましたよ!」と教えてくれたのですが、手塩に掛けた紫陽花の開花は先刻承知! ボクの顔にそう書いてあったのか、今度は「桃やグミがなっています!」と‘戦法’を替えてきました。
 咲いている紫陽花はまだ1種類だけ。咲きそろってくるのは6月半ばです。
 朝、自坊の門前の山法師が咲いている姿に心を奪われました。いかにも雨上がりと言わんばかりの山法師の花。地味な花ゆえに、今ではすっかり花水木(アメリカヤマボウシ)の影になってしまいました。ボクも、植え付けて初めて花が咲いた時には、ちょっとがっかりしたものでしたが、今日の山法師はハッとするぐらい綺麗。山法師には雨が似合うと思いました。
 花の話を誰かとゆっくりしたい。町法師には控えめな和服の女性がお似合いだろう・・・そんな想いを起こさせる山法師の花でした。何のこっちゃ! 妙齢の美女募集中!?




     霧   深   く   恥   じ   ら   ふ   ご   と   く   山   法   師        菖蒲あや