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今日は幾筋もの飛行機雲が見られました。京都市上空には飛行機の航路があって、たくさんの飛行機が行き来します。 飛行機雲ができる日とそうではない日があります。上空に水蒸気が多ければ多いほど飛行機雲はできやすいのだそうです。つまり、どんなに晴れていても、飛行機雲が何本もできてなかなか消えないときは、上空が湿っているので、お天気は下り坂なのです。天気予報も、あながち間違っていたわけではないのですね。 今日は京都三大祭りの一つ「葵祭」でした。下り坂という天気予報に関係者はずいぶん気を揉んだことでしょう。葵祭は天気がよくないことが多いのです。でも、うれしい「ハズレ」に、関係者にも見に行かれた方にも、本当に佳き日になりました。
葵祭の影響なのか、境内は少し人も多目。ほとんどは他府県からお越しになった方でしょう。京都の人で、わざわざ葵祭を見に行こうという人はあまりおられないでしょうから。 今、京都は修学旅行のピークです。朝、宿舎の近くの道路は数十台のタクシーが並んでいたり、大型バスが車線を塞いでいたりして、今いかに修学旅行が多いかを思い知らされます。 真如堂は修学旅行とはほとんど無縁ですが、先日、掃除の体験学習に中学生たちが10人ばかり来て、貸切タクシーを待たしつつ1時間の掃除体験をしていきました。 若葉から青葉へと季節が移ろう中、中学生たちには非日常的な掃除体験だったでしょうが、何か変やなぁ・・・。 あ ら た う と 青 葉 若 葉 の 日 の 光 松尾芭蕉
まず一つは、本堂前の茶所の脇にあるトイレの改築工事。気の根っこが排水管を塞いでしまい、頻繁にトイレが詰まるようになってしまっていました。男女兼用のトイレはご時世には合いませんし、建て直すことになったのです。 もう一つは、書院の一角にある「宗恭殿」という建物の屋根の葺き替え工事。こちらは素屋根を掛けての大工事となりました。 宗恭殿はもともと油小路二條にあった元北三井家京都別邸の仏間を、昭和27年に、時の三井家当主の強い意向で真如堂に移築したもので、せり上げ格天井の中央には「龍」が、襖などにも鮮やかな絵が描かれ、また細工も秀逸で、貴重な建物です。現在は、真如堂開祖以来の歴代をまつっています。 屋根の構造が複雑なこの建物は、近年雨漏りがひどく、この度全面的に屋根を葺き替えることになったのです。 2つの工事が11日から同時に始まり、境内にはさまざまな作業音が響き渡っています。普通ならうるさくて仕方がないところですが、青葉を渡ってくる間に、気にならないほど吸収されてしまう気がします。葉っぱの不思議な力を見た思いがしました。
「菩提樹の花はいつ咲きますか?」という問い合わせが、来るようになってきました。本堂前の菩提樹は、すでにもう小さな蕾をいっぱい付けています。 昨年は、6月7日にわずかに開花しはじめ、11日には香り始め、12日頃に見頃を迎えました。沙羅の花はそれよりも少し遅れて咲き始めます。 花によって、早く咲いたり遅く咲いたり、バラツキのある今年。菩提樹や沙羅の花の開花はどうなるでしょうね。 先日、今年初めての害虫駆除をしました。緑は綺麗ですが、毛虫や害虫の活動も活発になってきています。柔らかい青葉は、見るからに美味しそうですもの・・・。 境内のベンチでのお昼寝の際は、虫害にお気をつけくださいね! 蚊も刺すようになってきましたよ! く ち び る に 夏 欲 し け れ ば 新 茶 飲 む 小迫倫子 |