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今日は朝からずっと快晴! ちょっと肌寒いものの、気持ちのいいお天気でした。明日が雨なんて、ちょっと信じられないような・・・。 3連休の真ん中。ご夫婦、親子連れなど、たくさんのお彼岸の墓参の人が境内にお越しになり、子供が走り回る光景を久々に見ました。 最近は、混雑するお中日を避けて墓参をされる方が多く、今年は3連休に人出が分散。今日もひっきりなしにお参りになりました。こちらもずっと待機状態です。 観光客らしき人、ウォーキングの人なども墓参の人に混じって境内を歩いておられ、また花に誘われてカメラを持った人の姿も急に増えました。 学校も春休みに入り始め、いよいよ本格的春の観光シーズンの到来です。 輪 を 描 い て つ き ゆ く 杖 や 彼 岸 婆 々 河野静雲
京都地方気象台は19日、染井吉野の開花を宣言しました。1953年に統計を取り始めて以来、2002年の3月18日に次いで2番目に早く、平年より12日も早いそうです。 境内の染井吉野も、例年、一番早く咲き始める総門前の木が、やはり今年も先陣を切って咲き始めました。総門の中の染井吉野はまだ咲いていません。 中京区の街中に気象台にある京都の標本木の染井吉野は、ちょっと郊外?の真如堂と比べると、いつも2〜3日早めに開花します。ですから、ボクは「標本木はせっかちだ」とずっと思っていました。 ところが、昨日お越しになった方に聞くと、京都の南に位置する伏見ではもう結構咲いていて、「標本木は遅めだ」と思われているのだそ
咲き初めの枝垂れ桜は、色も淡いピンク色で、蕾はさらに濃いピンク色をしています。もっと開いてくると見応えは増してきますが、色は薄くなって茫洋とし、情趣も薄れてしまう気がします。ボクは咲き初めの頃の枝垂れ桜が好きです。 それに、正面参道から見たら、枝垂れ桜はちょうど三重塔の裏側。余程知っている人か、偶然通りがかった人しか、この桜のことをご存知ありません。訪れる人も少なく、ひっそり咲く桜をゆっくり愛でることができるのも何とも言えません。 でも、それでは勿体ない。今夕、正面参道に「しだれ桜開花 →」という看板を出しました。どうぞ皆さん、せっかく咲いている桜をみてやってください。 枝垂れ桜は「江戸彼岸」という種類の一種ですが、本堂の南脇にある「縦皮桜」も「江戸彼岸」です。 全国にある桜の巨木は、この種類であることが多く、山桜と共に長寿。染井吉野よりもやや早く咲き、花柄には毛が多く、顎筒の下部が膨らむのが特徴です。
春日局お手植えのこの桜が室戸台風で折れて倒れた時、京都の某桜守が接ぎ木をしても活着しなかったのを、現貫主が素人ながら接ぎ木したのが芽吹いて今のように大きくなったと、これまで説明してきたのですが、ある雑誌のインタビューでそれは誤りであったことがわかりました。 貫主の接ぎ木も結局失敗し諦めていたところ、しばらくして老木自ら新芽を吹き、それが大きくなって今に至ったとのこと。それもまた、いい話ですねぇ。 境内は花に溢れてきました。桜、 何だか黄色い花が多い気がします。山茱萸、山吹、日向みずき、連翹・・・蒲公英、菜の花。
映画『幸福の黄色いハンカチ』でも、歌の『幸せの黄色いリボン』でも、妻が出所した夫を待っている印は黄色のハンカチやリボンでした。ジョン・ウェイン主演の『黄色いリボン』では、遠くに行ってしまった彼氏の無事を願った女性が身につけるのが黄色いリボンでした。 イギリスでは『黄色』は身を守るための色、インドでは黄色は極楽浄土への道標、中国では皇帝の色。今まで黄色って意識したことがなかったですが、色は人にとってもいろいろな意味があるものですね。 それにしても、黄色い花は、朝の光、夕方の光など光の色に左右されやすく、なかなか写真が撮りにくいものです。 次回の更新は満開の染井吉野尽くしかも知れません。でも、やっぱり桜は江戸彼岸・・・。 花 よ 花 よ と 老 若 男 女 歳 を と る 池田澄子 |