10/25版
「もっと晴れてきたら写真を撮ろう」と悠長に構えていたら、結局タイミングを失ってしまいました。あちゃぁー。 10月最後の週末で天気予報は晴れ。「今日はさぞかし人が多いだろう」と思っていたものの、それほどでもなし。天気にも人出にも肩すかしを食らったような日でした。 日に日に落ち葉も増えて来ましたが、雨が3日間続いて外の掃除ができなかったので、今日は落ち葉掃除が大忙し。1日中、境内のあちらこちらから、落ち葉を風で飛ばす‘ブロア’の音がけたたましく聞こえていました。 晴天過ぎて暑くて困ることもなく、行き交う人に気を使う必要もさほどなし。天気も人出も、ちょうどよかったのかも知れません。
もみじの葉はそれほど色が変わっていませんが、桜の葉には赤い色が目立ってきました。 夕日に境内が紅く染まる頃には、薄暗い中にも赤い葉が其処彼処に目立って、とても幻想的です。 カエデの葉はさほど赤くなっているわけではないのに、どんどん落ちてきます。どうせ落ちるのなら、綺麗に赤や黄になってからにしてくれればいいのに・・・もったいない。 今年の紅葉は遅いとか、夏に雨が少なかったので、あまりよくないなどと言われていますが、今のところ皆目見当が付きません。 今朝はぎんなんが木の下一面に足の踏み場もないほど落ちていました。境内には3本の銀杏の雌株がありますが、いずれの木も今年は大豊作。職員さんが内職で一所懸命その実を拾って、臭いのを我慢しつつ皮を剥き、本堂で頒布しています。値段が安いので、飛ぶように売れているそうです。紅葉期前のお楽しみかな? 好 き な 道 桜 紅 葉 の 頃 な れ ば 稲畑汀子
正面参道を上がりきったところにある茶所の前では、ほぼ半日以上、猫が寝そべっています。 人が来ても慌てて逃げるでもなく、多くの人がその姿を写真に撮っていかれます。 境内の猫の現在のボスは白黒の夫婦。その子供でもないのに、まだらな焦げ茶色の猫が時おり寄り添ったり、じゃれついたりしています。仔猫の時、あまりに可愛くなかったので、「ブサイク」という不名誉な名前が付けられました。今年の夏前、おそらくボクの自坊の納屋あたりで生を受けた子で、母猫は黒猫。毛並みから考えると、父猫は三毛でしょうか? 雄の三毛は考えられないし・・・。ブサイクも大きくなって少し可愛くなり、その仕草はとっても愛らしいです。 夕方、茶所の前に行ったら、ヘブンリーブルーの花の後ろから三毛のミーコが顔を出しました。恐い顔して、何だか亡霊のようでもありました。 かつては勢力を誇示した猫のミーコですが、今は往時の勢いはまるでなく、姿を見かけるのは、朝、近所の人が秘密裏に餌をやりに来る時ぐらいになりました。普段は、本坊の事務所の縁の下で暮らしているようです。猫の世界も栄枯盛衰が激しいようです。 猫が嫌いな人も多いでしょうが、のんびり過ごす猫の姿はとても癒し系。写真を撮る人が多いのも頷けます。 さて、紅葉の人混みの時には、この猫たちはどこへ避難するのでしょう?
自坊の前庭に貴船菊が咲いています。紅い花が先に咲き、遅れて白い花も咲き出しました。白い貴船菊はとても清楚な印象を与えてくれます。ただ、少しの風にも揺れるので、写真を撮るのはちょっと苦労します。 先日、境内の一角に赤のまんま(犬蓼)が密生している場所を見つけました。 この草のように、「イヌ」とか「カラス」などの名前は、利用価値のない植物に付けることが多いとも言われます。食用などにはならなくても、ままごと遊びの時には‘赤飯’になります。「赤のまんま」の名前の由来もそんなところから来ているそうです。 最近は、近隣に車での来訪をお断りする看板を立てる準備を進めたり、境内での三脚の使用を禁止する掲示をしたり、紅葉シーズンの準備に追われています。来月の今ごろは紅葉もピークに差し掛かっているでしょう。 今日も、「紅くなっているかと思ってきたのですが・・・」という方がおられました。京都の紅葉はまだまだです。よーく下調べをして、相当時間の余裕をもってお越しください。 わ が 心 や さ し く な り ぬ 赤 の ま ま 山口青邨 |