10/10版
自転車に乗って坂道を上がって来られた方が、汗を拭き拭き「暑い!」を連発。もちろん夏の暑さとは違いますが、服ももう薄着ではありませんから、この時期の暑さは結構酷かも知れません。 空が実に綺麗でした。空の色や雲の形を眺めているだけで、心が爽快になる気がしました。 木の葉を通り抜けた陽の光が木々の下を照らして明るくしていました。本も読みやすかろうと、読んでみたく思いました。いや、木々の下で寝転がるほうが性に合いそうです。 こんな佳い日なのに、連休前だというのに、訪れる人はあまりなく、せっかくの秋晴れがもったいない気がしました。
東京の過去10年の秋晴れの続いた日を調べてみると、1日だけで終わってしまうことが42回。2日は7回、3日は10回、4日以上続いたのは13回で、秋晴れの60%は1日で終わってしまうのだそうです。京都でも事情は同じでしょう。 「秋は晴れる」というのは誤解なのですね。 でも、10月上旬は天気がよくないものの、中旬になると晴れた日のほうが多くなるのだとか。これからは今日のような快晴に恵まれることも多くなるのでしょう。 明日は十三夜。はたしてお月さんは見られるでしょうか? 十五夜は珍しく晴れていたので、片月見にならないように、明日も夜には晴れて欲しいですね。 そ れ ぞ れ の 部 屋 に こ も り て 夜 長 か な 片山由美子
初代はボクが廃材で作ったもの、2代目はそれを模して大工さんに作ってもらったもの。そして今回の3台目は、風呂枠にでもしたいような 総檜製です。 境内でゆっくりお弁当でも食べていただければと思って作ったのですが、皆さんその通りの活用をしてくださって、うれしい限りです。 2代目も腐りが目立ち始め、2つあるうちの1つは、メタボな人の体重には耐えかねるかも知れない状態になってきました。「怪我でもされたら大変」と、毎日犬の散歩に来られる大工さんに3代目の製作をお願いしました。 朝、新しくなったベンチを初めてご覧になった方々は、「わぁー! 立派なものができましたねぇ」と、口々に感動してくださいました。そりゃぁー、かなりの費用がかかっているのですもの。こんな収益にも繋がらないものを大金を払って作るところが真如堂らしさかも知れません。
「ちゃんと繋いでください」と注意をしました。そんな人のために犬の散歩を禁止にするのには忍びません。腹立たしい思いを持ちながら本堂で法要の準備をした後に外を見たら、そのラブちゃんの飼い主が新しいベンチに座っておられました。 「あっ!!」と声が出ました。今さら言っても、もう手遅れ。「ペンキ塗りたて」と何枚も張り紙がしてあるのに・・・。意地悪ですが、「あんなマナーの悪い人は、これに懲りて、もう来てくれないほうがいいなぁ」という気がしました。
藤袴は、源氏物語の中で、夕霧が玉鬘に恋心を伝える場面で、御簾の中にそっと差しいれる花として描かれています。茎葉を生乾きの状態にすると甘い香りがするのだそうです。 藤袴は準絶滅危惧種や絶滅寸前種に指定されていますが、源氏物語1千年の今年、絶滅寸前の藤袴を大切に守っていくことを通じて、京都の文化や自然環境を守ることの大切さを感じて欲しいと、地元の放送局が「守ろう!藤袴プロジェクト」という運動を展開しています。 開花が近づいてきたので、多くの人々に花と香りを楽しんでもらうために、そのプロジェクトに参画しているお香屋さんの社員が鉢を持ってこられたのです。 皆さんに見ていただこうと、本堂の前と本坊の前に各1鉢ずつ置かせていただいたのですが・・・夕方見当たらなくなっていました。盗難を心配した職員がどこかへ仕舞ったのに違いありません。 結構大きな鉢ですから重く、腰を痛めたり、移動の時に揺すって幹を折ってしまわないかと心配です。「動かさないでいいですから」と言っておいたのに、本当に頑固だなぁ。もう!! 本堂裏の や ど り せ し 人 の か た み か 藤 袴 わ す ら れ が た き 香 にに ほ い つ つ 紀 貫之 |