10/7版
陽の光の好きな金木犀には青い空が似合いますが、今日は午後からは天気も回復するという予報もはずれ、1日中どんよりしたお天気でした。 境内を訪れる人も少なく、近所の方やお参りの方、わずかな観光客の姿が時おり境内を訪れるだけの静かな日でした。 明日は暦の上では寒露。「露が冷気によって凍りそうになる頃」というにはまだ早過ぎますが、これから季節の移ろいは日々速度を上げていきます。 今年の紅葉についても取りざたされるようになってきました。旅行誌なども紅葉特集に溢れています。そろそろ、紅葉の京都のCMがテレビで流れ出す頃でしょうか。でも、境内のもみじはまだ青々としています。紅葉はまだまだですよ。 金 木 犀 ふ い に 抱 か れ 深 呼 吸 高橋静子
10月1日には、「京都 映画誕生の碑」が本堂の脇に建ち、除幕式が行われました。 京都初の劇映画は、映画監督の故牧野省三氏が、1908年に真如堂で撮影した「本能寺合戦」とされているそうです。今年はそれから百年。それを記念して、京都にゆかりの映画人たちが、初めての撮影の舞台となった真如堂に、最初の撮影に使われたカメラ「シネマトグラフ」をかたどった石碑を建立されたのです。 除幕式は牧野省三氏の孫である長門裕之氏やかつてのアクションスター千葉真一氏、映画関係者、京都市長などによって行われ、その後、真如堂側が碑を浄める儀式を執り行いました。 この様子が新聞やテレビのニュースなどでも報道されたこともあって、今日はこの碑の前で写真を撮る人の姿も見られました。 ちょっと背中の丸くなったおばあさんに、「映画の碑というのはどこですか?」と訪ねられたので、「あれですよ」と指を差すと、「えっ、あんなに小さいの。テレビではもっと大きく写っていたのに」とおっしゃりながら碑に近付き、横を見たり、後ろを覗き込んだりしながら、ずいぶん丹念にご覧になっていました。 あのおばあさんは、ひょっとしたらかつては銀幕のヒロインだったのかも知れません・・・まさか。
天台宗の妙法院(三十三間堂本坊)、三千院、曼殊院、青蓮院、毘沙門堂などの御門跡様、黒谷、永観堂、南禅寺、聖護院など御隣山の各管長様、多くの檀信徒の方々のご列席ご参列のもと、幻想的とも思えるような本堂の中で、式典が行われました。 声明が唱えられる中、貫主は、本尊正面の脇に掲げられた真如堂開祖戒算上人の画像の前で、代々の貫主の末席に署名されました。 就任は書類上では2月1日ですが、この式典によって名実共に法灯を継承し、第54世に就任されたことになります。 繰り返しになりますが、本堂の中は実に厳かで、素晴らしい雰囲気。そこに浸っていられればどれほど幸せだろうと思いましたが、ボクはひたすら走り回っていて、今日も筋肉痛と疲労が消えません。 実に忙しい日々でしたが、当分はまだまだこの調子です。
メキシコ・中央アメリカ原産で、丈夫で冷涼な気候に耐え、多花性で花も大きく、午後でも萎れない性質を持っています。 お彼岸過ぎ頃からますます花の数が増え、夕方まで咲いています。‘お目覚め’は朝顔より遅い気がしますが、夕方まで楽しめるのは有り難いことです。 通りがかった人の多くが足を止め、観光客の方は必ずといっていいほど、カメラを向けておられます。 まだたくさんの蕾が付いていますから、当分は楽しませてくれそうです。お越しの際はぜひともご覧くださいね。でも、上ばかり見上げていて、猫を踏んづけないようにお気を付け下さい。花の下では野良猫が寝ていますから。
落ちていたのはわずかに3枚。他の葉はまだ青々して、枝に付いていました。きっと病葉なのでしょう。 百日紅の葉がたくさん落ちてくるようになりました。盛夏の頃は毎日多くの花粕が降ってきましたし、今は黄色く色付いた葉っぱ。春先には熟して乾いた細かな種がいっぱい落ちてきます。百日紅は散らかし屋です。 本堂付近の萩は元気がありませんでしたが、総門前のは色も濃く、今日もたくさんの花を咲かせていました。その横の方では、木槿がまだ咲いています。実に花期の長い木ですが、こう涼しくなってきては、やはりもう季節外れの感が否めません。 今日は旧暦9月9日。重陽の節句です。今週末は十三夜。日本にうまれてよかったぁ。大いに秋を楽しみましょう! 重 陽 の 夕 焼 け に 逢 ふ 幾 た り か 阿部みどり女 |