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ザァーという音が周り中から聞こえてきて、あちらこちらで地面をたたきつけるような雨音もしています。 急いで、いつも雨が漏る部屋の天井を見に行き、樋の様子や排水口の水の流れ具合を見て回りました。 屋根の応急処置をしてもらったお陰で雨漏りは止まっていました。樋も修復した場所はほぼ大丈夫。排水はアウト。落ち葉が網目を塞いでしまったのでしょう、見る見る溝の水位が上がってきて、今にも溢れそうです。あちこち対処をして回りたかったのですが、僧衣姿ではどうしようもありませんでした。 所用があったので、車で市街地へ出ると、車のヘッドライトが自動的に点きました。減速運転している車が多くて渋滞気味でした。 真夏の夕立のような激しい雨は1時間ほどであがり、午後からはどんよりした空模様でした。
秋の訪れに敏感なのは桜の葉です。毎日ハラハラと落ちてきて、排水口の網目を詰まらせたのも桜葉の仕業です。 次に敏感なのはカエデ。本堂前の「花の木」は天辺から色が変わり始めていますし、他のカエデも葉によってはずいぶん紅くなって、緑の葉とのコントラストが綺麗です。 一番遅いのはもみじです。まだほとんどは緑色のまま。今の時期に色が変わってきている木や枝は、健全ではない験です。 そんないろいろな様子を見せる木が入り交じって、境内の色が少し変わってきたのです。もみじの緑も、夏の‘緑’とはもう違います。だって、もう10月。人が衣替えをするように、木々たちも衣替えをしていく季節ですもの。 秋 驟 雨 去 り て 瓦 の や わ ら か き 関根千方
茶所の屋根に向かって這わせたヘブンリーブルーも、いよいよ元気になってきて、多い日は30輪ほどの花を咲かせています。色も暑い時に比べてずいぶん濃くなり、実に鮮やかな青色になりました。 萩と朝顔が一緒に咲いているのには、今までの常識を覆されるような思いですが、それもあってか、茶所の前を通って初めてこの花を見た人で、足を止めない人はいないと言っていいほど、皆さんの注目を集めています。 そして次に目をやるのは、その下に寝そべっている猫たち。ヘブンリーブルーと猫たちは、いまの真如堂一番の人気者、茶所はパラダイスです。 塔の下や本堂の北側には、いま、銀杏がたくさん落ちています。高い枝には、鈴なりの黄色い実が付いているのが見えます。今年は豊作のようですが、何が良い方向に作用したのでしょう? 先週、民間気象情報会社のウェザーニューズが、今年の紅葉の見ごろ予想を発表しました。それによると、紅葉時期と深い関係があるとされる9・10月の気温は例年に比べて高い予想で、全国的に紅葉の見ごろは遅めだとしています。また、夏に猛暑に見舞われた西日本では葉が傷んでいる可能性があり、しっかり色づくか心配される、とのことでした。 真如堂のもみじを見る限り、葉はそれほど傷んでいる様子はなく、去年のようにたくさんの実は付いていませんので、見かけもスッキリしています。ボクの予想では、去年よりは綺麗な紅葉が見られると思うのですが・・・。 暑かったり涼しかったり、昼夜の気温差が大きかったりで、風邪を引いている人を多く見かけます。どうかご自愛ください。 夕 刊 に 音 た て て 落 つ 梨 の 汁 脇屋義之 |