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          萩も満開の境内 / 季節に関係なく寝る猫      マウスを載せれば写真が変わります
 今日の最高気温は31.2度。台風一過の爽やかな秋晴れ…とはほど遠い、蒸し暑い日となりました。
 「京都はいいですぇ」という話を今日は3人の方からお聞きしました。
 京都は台風の直撃を受けたり水害が起きたりすることもなく、天災に遭うことが少なくていい。さすがに王城の地、千年も都があったところだとおっしゃるのです。
 でも、夏は過ごしにくい、冬は底冷えがするとおっしゃるのも同じ人。良きにつけ悪しきにつけ、喉元過ぎればとでもいうのでしょうか・・・。ともかく、台風13号の影響はほとんどなく、少し雨がぱらついただけでした。
 今日はお彼岸の入り。お昼過ぎ頃まで、境内には墓参の人がたくさん来られました。
 いくら暑くても、もうお彼岸。境内の秋色は、少しずつ、しかし着実に深まりつつあります。これからは景色が変わっていくスピードが日に日に上がっていくでしょう。誰がアクセルを踏んでいるのでしょうね。


             青っぽくさえ見える新しい砂       マウスを載せれば写真が変わります
 先日、本堂前の白川砂を敷き代える工事をしました。砂の袋が積んである時は、「こんなにたくさんの砂がいるのかなぁ」と思いましたが、実際に敷いてみると、ほんの数センチの厚さにしかなりませんでした。
 この前、砂を敷き代えたのは10年ほど前。たくさんの人に踏まれて次第に細かくなり、強い雨が降ったら流されることもしばしば。犬がウンチをすることもよくあります。砂にとっては受難の始まりかも知れません。
 この砂は中国産だそうです。もともとは、真如堂のすぐ近く、北白川で産出したので「白川砂」の名がありますが、今は持ち出し禁止。代替品として各地のものが利用されているようです。中国産は雲母が少なくて少し白っぽく、‘きれい’なのだとか。確かに、今の本堂前は少し青白いほどにも思えますが、そのうちだんだんと馴染んでくるでしょう。
 お参りになったら、ぜひ新しい白川砂の感触を味わってみて下さい。ザク、ザクと、まだ角の立った石の音が聞こえてきますよ。




     斑   猫   も   ま   ぎ   る   る   白   砂    秋   の   声         田中水桜




       彼岸花とぎんなん / 結構な重労働、どんぐり拾い    マウスを載せると写真が変わります
 お彼岸になったら必ず咲いてくれる花、彼岸花が満開になってきました。本当に季節の移ろいに正確な花です。
 去年は咲いていなかったと思うところに咲いていたりするのが不思議です。誰かが移植したわけでもないのに・・・。
 銀杏の実も、昨日あたりから急に落ち始めました。台風の風の影響かとも思いましたが、それほど風が吹いたわけでもなし。暑い暑いと思っている間に、実の熟する季節が到来していたのでしょう
 今朝は大砲どんぐり(マテバシイの実)もたくさん拾いました。昨日は忙しくて拾っている時間がなく、今朝は絶対にポケットや帽子に入りきらないぐらい落ちているだろうと、スーパーの袋を持って拾いに行きました。
 拾っても拾ってもきりがないほど、大砲どんぐりは落ちていました。通りがかった人に、「何を拾っておられるのですか?」と聞かれ、「どんぐりです。こんなに大きいのですよ」とドングリを乗せた手のひらを差し出して見せましたが、質問の主は「へぇー」と言っただけで遠ざかって行かれました。もっとビックリしてくれるかと思ったのに・・・。

        乱れ咲く萩 / 花の数に一喜一憂、ヘブン     マウスを載せると写真が変わります
 まだ少し色が薄いように思いますが、萩の花が満開になりました。風にそよいでいる姿は、秋の風景そのものです。
 写真を撮ろうと、さっそくカメラを担いだ人たちが入れ替わり訪れます。今日は、2人の人に、「参道で三脚を広げないでください」と注意しました。狭い参道一杯に三脚を広げ、お参りの人たちがそれを避けて歩かざるを得ないのも構わずに、写真を撮っておられます。注意をしても、「どうして?」という顔。このまま紅葉シーズンになだれ込むかと思うとゾッとします。今年の紅葉シーズンは、三脚禁止にすることになるかも知れません。
 ヘブンリーブルーも元気に咲いてくれています。最近のボクの朝の定番は、この花がいくつ咲いているかを数えた後、大砲どんぐりを一つ残らず拾い集めることです。
 皆さんも、ぜひ秋を探しにお出かけになってみてはいかがでしょう?




     よ  ろ  こ  べ  ば  し  き  り  に  落  つ  る  木  の  実  か  な          富安風生