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              訪れる人も少ない境内      マウスを載せれば写真が変わります
 蒸し暑く、目まぐるしく天気の変わる1日でした。
 黒雲に覆われて、いつ雨が降ってきてもおかしくないような天気になったかと思えば、カッと照りつけられて日向にいられなくなったり、どこかで雨が降っているのを思わせるような風がピューピュー吹いたり、まったく安心のできない空模様。お隣の滋賀県東近江地方では、大雨警報も出ていました。
 最近の雨は、いつどこで降るか見当がつきません。降る時はいきなり強く降り、しかもごく狭いエリア。真如堂あたりで激しい雨になっていても、大徳寺付近は曇り空、上賀茂神社付近は青空。「どうしてあの車はあんなに濡れているのだろう?」という光景にも幾度も出くわしました。「ゲリラ雨」という言葉も定着した気がします。
 今日はそんなゲリラ雨におびえながらも、明るいうちは何とか降らずに済んでくれました。


             秋の気配が漂い始めました       マウスを載せれば写真が変わります
 7日は「白露」。「暑さ寒さも彼岸まで」という言葉も真ですが、「野には薄の穂が顔を出し、秋の趣がひとしお感じられる頃。朝夕の心地よい涼風に、幾分の肌寒さを感じさせる冷風が混じり始める」という白露の訪れもまた真です。
 境内の木々の様子がわずかに変わり始め、まだまだ緑ながらも、紅葉の準備に取りかかろうとしている気配が漂うようになってきました。
 少し紅くなっているもみじを見て、「紅葉している!」と喜んでいる人も多いのですが、紅葉のピークまではまだ2ヶ月半ほどあります。今から紅くなっているのは弱っているからに違いなく、いつまで枯れずにいられるだろうかと案じられます。
 ほとんど訪れる人もなく、工事の音が時おり響き渡る、ちょっと不気味な天気の境内でした。




        赤  と  ん  ぼ   じ  っ  と  し  た  ま  ま  明  日  ど  う  す  る         渥美 清




        一晩でニョロッと伸びた茸 / 松露ならぬ桜露?   マウスを載せると写真が変わります
 ツクツク法師の鳴き声が時々聞こえて来ます。蝉の時期ももう終焉です。
 8月下旬から不安定な天気が続き、境内は高温多湿。そんな時期を見逃さず、茸たちがニョキニョキ、ポコポコと顔を出し始めました。
 何もない地面から1日で大きく生えてくる茸もあれば、腐っている木の幹や根に宿る茸などさまざま。色や形もバラエティーに富んでいて、茸を求めて境内を一巡りするだけでも飽きません。
 「昨日、ここに生えていたのに・・・なくなった」という茸もあります。誰かが根元から持ち帰ったようです。ボクは茸には詳しくないので、そんな危ない真似はしようとは思いませんが・・・。
 今の境内で一番面白いのは、やっぱり茸かな。宝探しのようなつもりで、ぜひいろいろな茸を探してみてください。

     勢いを取り戻したヘブン / 派手なようで地味な玉紫陽花   マウスを載せると写真が変わります
 酷暑を過ぎた頃から、またヘブンリーブルーがよく咲くようになってきました。昨日も今日も10輪ほど咲いています。
 朝の散歩の時に花の数を数えるのが楽しみになってきました。盛りは10月頃というのですから、これから大いに期待が持てます。
 ただ、下の方は葉も花もあまりなく、上のほうの屋根のあたりにたくさん咲いて、ブルーのスクリーンにするという最初の目論見とはちょっとずれてしまいました。来年は仕立て方を研究し、一面ブルーの花が咲くようにしたいと思います。
 それにしても、綺麗なブルーです。
 自坊の庭に玉紫陽花が咲き出しました。
 京都でこの花を見ることは滅多になく、福島県南部以西、関東、中部、岐阜県あたりにしか自生していないと聞きます。自坊の玉紫陽花は、前住職が千葉県・笠森寺から譲り受けたもので、この花を見るとその寺の大岩の上にそびえる観音堂のことを思い出します。
 大柄ですが、どことなく控えめで質素な花です。「私みたい・・・」とつぶやいている声が聞こえそう・・・。




      朝  顔  や   お  も  ひ  を  遂  げ  し  ご  と  し  ぼ  む         日野草城