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   本堂の閉まる音が聞こえる頃 / 早朝ウォーキングする人たち  マウスを載せれば写真が変わります
 「暑いですねぇ」「今年は厳しいですねぇ」という言葉が行き交います。
 今日の地元紙の夕刊に、「うんざり真夏日39日連続  京都 最近10年で最長」という記事が載っていました。それによると、京都市内では、最高気温が30度を超える真夏日が今日で39日間連続したことになり、ここ10年の最長記録を更新したのだそうです。
 ボクは今月3日から、お盆の棚経を始め、ほぼ1日中‘外勤’をしています。「暑いのは当たり前」と覚悟を決めているので、「こんなものかな」と思っていて、例年よりも暑さが厳しいとは感じていませんでした。
 気象台によると、少なくともまだ1週間は真夏日が続く見込みとか。「酷暑の中でお盆を迎えそうだ」とも。お盆はこれからが本番。暑さになんか、ひるまないぞ!



    カメラ目線の見返り猫 / ガーゼのハンカチをかぶった石    マウスを載せれば写真が変わります
 ということで、境内の写真を撮れるのは朝と夕方だけ。ごく普通の境内でした。
 朝5時のまだ涼しい頃、境内に出かけた時は蜩が鳴いていました。夕方6時前にはツクツク法師が鳴いていました。「夏の終わりに鳴くツクツク法師がもう鳴いているなんて・・・」と驚きました。昼間はきっと熊蝉の大合唱でしょう。
 夕方の境内は、何となく物憂い感じでした。境内を歩く人もほとんどおられません。
 お盆の墓参の方も次第に多くなってきていますが、まだ暑さもマシな朝のほうが多目。夕方は墓石も熱せられていて、墓地はムッとしています。
 先日来、夕立の急襲が何度かあり、境内にも激しい水の流れの跡が残っていました。夕立のお陰で、今年定植した紫陽花の水やりもせずに済んで、助かっています。
 鐘楼堂に登る石段の石の‘頭’にガーゼのハンカチが掛けてありました。炎天下を歩く人が頭にハンカチを乗せている姿を連想して面白く、パチリ! 何の変哲もない、夏の夕方の境内でした。




     雲   焼   け   て   静   か   に   夏   の   夕   か   な         高浜虚子





        天辺にまばらに咲く百日紅 / 金水引は涼やか   マウスを載せると写真が変わります
 塔の横にある百日紅は今年は元気がなく、ほんの少ししか花を咲かせていません。暑い夏は大好きなはずなのに。
 木の天辺にしか花の付いていないこの百日紅を見つけられる人は、ほとんどおられないでしょう。
 自坊の金水引も元気がなく、ショボショボっと花が付いているだけ。お越しになった方は、雑草が蔓延っているとお思いになるかも知れません。
 以前お伝えしたように木槿むくげも元気がなく、今年の夏の花々はそうじて小さく花数も少な目です。梅雨の小雨が影響しているのかも知れません。
 京都でもゲリラ的な夕立が多くなりました。棚経に廻りながら夕立の様子を聞いていると、例えば左京では土砂降りでも上京では降らず、右京ではパラパラ程度だったとか、かなり局所的です。
 今日の昼間も何度か黒雲に覆われ、今夕も遠雷の音がしていましたが、結局降ることはありませんでした。
 10日には本堂で盂蘭盆施餓鬼大法要うらぼんせがきだいほうようがいとなまれ 、お盆も本格化します。境内には墓参の方がたくさんお見えになるでしょう。夏のお寺の風情まっさかりです。
 熱中症には十分にご注意くださいね。ボクも気をつけようっと!





     そ  よ  り  と  も  せ  い  で  秋  立  つ  こ  と  か  い  の         上島鬼貫