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近畿地方は、平年よりも3日早い16日に梅雨が明けました。近畿の多くの観測地点で、平年より50〜100ミリほど雨が少なかったそうです。ジトジトとまとわりつくような湿気の高い日も、今年の梅雨の間にはあまりありませんでした。 例年、17日の祇園祭の山鉾巡行にはお天気を心配することが多いのですが、今年は快晴でした。 今日も最高気温は35度。思わず、強い日差しから逃げるように、日陰を探しながら歩いてしまいます。 それでも今日は湿度が低かったためか、直射日光が遮られた木陰にいると、爽やかな風も吹いてきて、心地よい感じさえしました。日向と木陰では、まるで極楽と地獄でした。
その割には、境内を訪れる人はまばら。皆さん、いったいどこへ行かれたのでしょう。夏休みのはずの子供たちの姿さえ見かけません。 日差しは一人前に盛夏並みですが、蝉の声から判断するとまだまだ半人前。熊蝉の声が時おり聞こえてくる程度で、耳を塞ぎたくなるような圧倒的な蝉の大合唱にはまだ遠い感がします。 朝夕に蜩の声が聞こえ、昼間は熊蝉の暑さを増幅させるような鳴き声にスッポリ包まれないと、盛夏がやってきたという実感が湧いてきません。 早く暑さのピークを迎えて、お盆の頃には少しでも残暑がましになっていますようにと祈るような気持ちです。 灼 け し 地 に ま る 書 い て あ り 中 に 佇 つ 後藤綾子
どんなに暑くても、どんなに厳しい日差しに晒されても、木槿の花は少しもひるむこともなく、凜として咲き続けています。 そして、その役目を終えると、夕方には萎んで散っていきます。見習いたくなるような、実にいさぎのいい咲きっぷりです。 ただ、境内の木槿も株が古くなってきたためか、最近は少し勢いがないように思えます。挿し芽などで新しい株を育てて、世代交代させてあげることも考えなければいけないでしょう。 せっかく境内に来られたなら、ぜひとも木槿の咲きっぷりを見てあげてくださいね。
すぐに左側に小さな門があります。中を覗くと、紅や白い蓮の花が咲いているのがご覧になれるでしょう。約30鉢ほどの蓮鉢が並んでいて、いろいろな種類の蓮が咲いています。黒谷の塔頭、西雲院さんです。 さらに進んで、文殊塔(三重塔)の前から京都市内を展望し、長い石段を下りていくと、近年改修されて新しくなった「極楽橋」があります。その橋が架かった池にも、また蓮の花が咲いています。 清浄な蓮の花を見るにつけ、「夏はやっぱり蓮が一番」と思います。見ているだけで、心が澄んでいく気さえするのです。 ボクの朝の散歩コースに咲くこの蓮の花たち。暑い夏を乗り切る大きなエネルギーとなっています。 どうか、皆さんもぜひご覧ください。ご覧になるのなら、午前中ですよ! お盆が近付いて、ますます時間がなくなってきました。どうにか毎週の更新は欠かさないようにしたいと思っていますが、少々内容が薄くなるのはお許しください。 酷暑の候、どうかご自愛ください。 も う あ ん な 所 歩 い て 夏 帽 子 今井千鶴子 |