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でも、風を遮った車の中にいると、あたたかい日差しの恩恵だけを受けて、暑いぐらい。冬の太陽とは明らかに違うと感じました。 今日の最高気温は17度近くまで上がり、データー的には4月初旬並み。それでも少し肌寒く感じたのは、風が強かったことはもちろん、数日前迄があたたか過ぎたのかも知れません。18日の最高気温は20度を超えていました。 東山を見ると、大文字山が少し霞んでいました。黄砂だろうかと思いましたが、今日は黄砂の飛来はありません。花粉か水蒸気か、春特有の霞模様でした。山の様子も少しずつ変わってきました。 境内を歩いていると、よく日の当たっている地面あたりから、今年初めての‘春の匂い’が漂ってくるのを感じました。
匂いの原因は土の中のバクテリア。土の温度が上がって、バクテリアが活発に活動を始めた証しです。 ボクが春の本格的な到来を感じる大きな出来事の一つは、この‘春の匂い’です。お世辞にもいい匂いとは言えませんが、「本当の春が来たなぁ」と、しみじみ実感します。 日の差した苔がいかにもあたたかそうで、苔に映った木々の影もとても面白い形でした。目を凝らして見ると、苔の中から小さな芽がたくさん出ています。もみじの新芽や苔の胞でしょうか。 下萌の季節までも、もう一歩。もうじき春の‘ビックバン’の到来です。 福 助 の 前 屈 み な る 遅 日 か な 小野裕三
今日、あらためて蕾を見て、その急成長ぶりに驚きました。先週までとはまるで違っています。 気象庁は昨日、3回目の染井吉野の開花予想を発表しました。京都の開花は26日の予想。第1回目は30日、2回目は28日。そして3回目は26日と、だんだん早くなっています。 ウエザーニュースの「哲学の道」での開花予想日も、4月4日に早められましたが、これは遅すぎるのは確実です。 いつもは「どこで咲いているの?」と思うほど早すぎる気象庁の開花宣言ですが、今年だけはそうでもなさそう。今日見た蕾の感じでは、真如堂の境内よりも開花が早い気象台の標本木なら、24、25日頃に開花宣言が出されてもおかしくないような感じさえしました。
「縦皮桜」はもうピンクの花色が見えてきていました。境内の染井吉野の蕾も一気に大きくなって、茶所前の染井吉野は、1輪だけ花色が顔をのぞかせていました。 ボクの開花予想も大修正させていただき、27日とさせていただきます。見頃は、土日で考えたなら4月5・6日。これは間違いありません。 本当にビックリするほどの急加速です。 昨日の夕暮れ頃、ふと三重塔を見上げると、梢に付いた赤いものが夕陽に照らされて綺麗に見えました。カエデの木が花を咲かせているのです。新芽に先駆けて咲いているのですが、その早さにはビックリ。 カエデの名前は「花の木」。境内には7〜8本の花の木があります。2本は80年ほど前に木曽福島から移植されたもの。他は25年ほど前
「花の木」の名は、この新芽に先駆けた花の美しさに由来しています。日が当たるととりわけ綺麗ですから、ぜひご覧ください。 本堂北側の馬酔木や裏側の 馬酔木は目立ちませんが、花期も長く、まだ当分の間楽しめます。山茱萸の花期は短く、1週間程度。花の咲いている辺りがうっすらと黄色く霞んでいるように見えますので、すぐに花に気が付かれるでしょう。ぜひともご覧ください。 椿の花数も増え、遅咲きの紅梅も咲いてきました。来週には桜も咲き出します。しばらくの間、境内は花盛りです。 野 遊 び の ふ た り は 雨 の |