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         白い息が見えそうな朝の散策の人たち        マウスを載せれば写真が変わります
 静かに晴れた朝でした。朝の散歩の途中に見かけた蓮の鉢には薄氷が張っていましたが、日の光があるせいか、それほど寒さは感じませんでした。
 「冬はつとめて・・・」 早朝の寒く凜とした感じも好きですが、今朝は寒さに身を縮める必要もなく、自由に動き回れてありがたい気がします。
 ここ数日、少し寒い日が続いて、雪がちらつきました。17日には本堂の屋根などが少し白くなりましたが、地面に積もることはありませんでした。
 21日は大寒。過去の気象データーを見ると、京都が一番寒いのは今月末から節分にかけて。例年、よく雪が降るのも節分の頃です。
 長期予報では、これから先も気温は平年並みか高めとか。温暖化で冬の冷え込みが厳しくなくなったため、霜柱を踏みしめて歩いたり、手水鉢に張った氷を割って戯れるということが、最近出来なくなりました。


          静まりかえった境内 / 紫陽花園と鐘楼     マウスを載せれば写真が変わります
 境内は静かです。ただ、先週同様、植木屋さんの声や作業をする音が聞こえてきます。
 植木屋さんは藤棚を更新し終えて、今度は「花の木」や菩提樹、沙羅樹の垣を青竹で作り直しています。
 滋賀県から来ていただいている植木屋さんですが、細かい仕事よりも‘荒手’の作業が得意。刈り込みをしてもらっても、青竹で垣を作ってもらっても、お年を召した方たちなのに、そのスピード、手際の良さはピカイチ。京都の植木屋さんを、「滋賀県の植木屋さんにはかなわない」とうならせるほどです。
 寒中粛々と行われている作業も あと2日もすればすっかり終わるでしょう。次に静かな境内で目立つようになるのは、いったい何でしょう? 職員の大声かも知れません。

              朝の光を浴びる塔        マウスを載せれば写真が変わります
 今年から隣寺が犬の散歩を全面的に禁止されたため、真如堂に犬の散歩に来られる方がグッと増え、今まで見かけたことのない犬と飼い主によく出会うようになりました。
 今までの‘常連さん’と新参犬の飼い主は面識があるのでしょうか、自然と談笑されています。犬を媒介にすれば、すぐにお友達になれるのかも知れません。
 でも、新参犬の飼い主さんたちは、ボクたち僧職の者の姿を見かけると、何となくおどおどされているかのようにも思えます。ご安心下さい。マナーさえ守っていただけば、真如堂は犬の散歩をお断りしません。
 今日は、観光客らしき方もわずかに見かけました。センター試験に同伴された保護者の方が、京大から吉田山を越えて散策に来られたのかも知れません。
 散策やウォーキング、犬の散歩、墓参、そしてごく稀に訪れる観光客、そんな静かな真冬の境内です。





       塔   に   ひ   と   か   た   ま   り   の   冬   日   か   な        矢島 恵





           膨らみだした寒紅梅 / もうすぐ満開の水仙    マウスを載せれば写真が変わります
 もみじの梢には、まだ去年の種がいっぱい付いています。春に新芽が出るまで、寒風に耐えながら付いているつもりでしょうか? 菩提樹の種もまだいっぱい付いています。こんな年は初めてです。
 自坊の前の寒紅梅がほころび始めました。まだ小さな木ですが、花の少ない季節なので、これからひときわ目立ってくるでしょう。白梅の蕾はまだ小さめ。咲くまでにはまだしばらくかかりそうです。
 春を迎えるまでは動きの少ない境内ですが、毎週何か‘発見’があります。
 「境内の雪景色が見たい」というリクエストもいただいています。雪が降ってくれれば、写真を撮るのにも困りませんが、そう都合よくはこのページの更新日と合ってくれません。
 次回はどんな景色と巡り会うでしょう。何もないようなところに、何を見つけるかは訪れる人の心次第。心を澄ましてお越しください。





       探   梅   と   な   く   わ   が   庭   の   梅   に   会   ふ        後藤比奈夫