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お天気はこのまま崩れ、連休は雨模様とか。成人式に晴れ着を着ていこうと楽しみにしている人たちのために、どうか雨や雪が降らないでおいて欲しいものです。 境内にお越しになる方はごくわずか。あたたかい日差しは人を屋外へと誘い出しますが、陰って薄ら寒くなってくると、急に人影は見えなくなります。 そんな中、小旗を掲げて拡声器を持った40〜50人の団体が正面参道を上がって来られました。旗には、社名を変えることで大きなニュースになっていた会社の名前の一部が染め抜かれていました。年齢からみて、その会社のOB社員の親睦会でしょう。 「へぇー、こんな時期に参拝されるのか?」と思っていたら、本堂の前で90度方向転換して、奥の方に消えて行かれました。ただの通り抜けだったようです。なぁーんだ・・・。 境内が賑わったのは、その方々が通り過ぎた一瞬だけ。あとは、人影もまばらな冬の境内でした。
「今後も高温傾向が続く」ということですが、寒さがあまり厳しくないのは有り難いものの、夏は烈暑で、秋の雨も少ないなど、気候が大きく変わっていくとすれば、生活スタイルを変えざるを得なくなってくるかも知れません。 1月6日は寒の入りでした。毎年、1月8日から約1週間、聖護院の寒中托鉢が行われ、真如堂にも8日にその一行が法螺を先頭に参来されました。 8日は寒行をするにはあたたか過ぎるような日。「鈴懸」と呼ばれる山伏独特の法衣を来て歩いておられると、少し汗ばむほどではなかったでしょうか。 「頭が黒く、腰に貝を持ち・・・」とは狂言の『蝸牛』。頭が黒いのは「頭巾」、腰の貝は「法螺」のことですが、山伏の着ている鈴懸や肩にかけている結袈裟を見ると、何宗の行者か、僧侶か在家か、得度をしているか、修行の度合いは、さらには偽山伏かどうかまで分かるのだそうです。 せっかくの寒行、もう少し寒い方がやり甲斐があったかも知れません。 し づ か な 熱 気 寒 行 後 の 僧 に ほ ふ 能村登四郎
毎年、この時期に行われるのは寒肥を施す作業です。寒い時期に与える肥料は、春の芽出しや開花の前に植物が吸収されやすい形にゆっくり変わり、春の生長期に効き目を表してきます。寒肥は、樹木の成長を決めるのに大きなウエイトを持っているともいわれる大切なものです。 境内は寒肥を施すために掘り返した跡だらけ。綺麗な紅葉を楽しんでいただくために、あまり人目に触れないところで、こんな地道な作業が行われているのです。 ついでに植木屋さんは、昨日から藤棚の更新作業に取りかかっていましたが、「こんなにたくさんの竹が必要なのか・・・」と思うほどいっぱいの竹を運んでいました。今、青竹に替えても、見てくれる人はほとんどなく、少し残念です。
「何をしているんやろ? 駅伝の中継の練習? 出初め式? 消防のヘリなら赤いはずなのに、今日のうるさいヘリは白っぽい。出初め式なら、こんなところで長い時間ホバリングしている必要もないはず・・・」」などといろいろ考えを巡らせてみましたが、どうやら後者のよう。 地元紙の夕刊を見ると、今日は消防の出初め式だったようで、その最後に、京都、大阪、神戸、名古屋の4市のヘリコプター5機が編隊飛行したそうです。1時間以上ホバリングして、この近辺に騒音をまき散らしていたのは、それを指揮をしていたへりだったのでしょうか? 13日は、全国都道府県女子駅伝。この日もヘリが飛び回るでしょう。今日もコースになっている道路のあちらこちらで試走する選手たちを見かけました。当日は、市内を移動するのに、駅伝に引っ掛からないようにコースを考えなければなりません。冬の京都は、ロードレースの季節でもあります。
コバルトブルー色をした「竜の玉」が、緑の「髭」の間からこぼれて見えるようになってきました。寒くなってきて色づきが進んだのでしょうか? あるいは、鳥たちが葉をかき分けて食べようとしたのでしょうか。 南天、万両、千両などの実も、今はとても色鮮やかで、見るからに美味しそう。「私を食べて」と鳥たちにアピールしているかのようです。実に巧妙な繁殖作戦です。 花などの少ない冬は、小さな実がなっているのを見つけるだけでもうれしくなるものです。春までは、そんな小さな変化を見つけることに喜びを見い出すことにしましょうか。 誰 が た め の 深 き 瑠 璃 い ろ 竜 の 玉 鈴木二郎 |