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「盆と正月が一緒に来たようだ」という、とても忙しいこと、あるいは喜ばしいことが重なることをあらわす慣用句がありますが、ボクは盆はもちろん正月も忙しく、この言葉を聞くと、「盆と正月が一緒に来たら死んでしまう」と、いつも思ってしまいます。「お盆休み」「お正月休み」なんて、垂涎の極みです。 年頭から話が逸れてしまいました。 まだお休みなのでしょう、人気の少ない静かな境内を、ご家族で、グループで、あるいはお一人で散策されている方などの姿が印象的な、今日の境内でした。 早朝には少し雨が降っていましたが、午後からは次第に晴れ間が多くなってきました。青空が広がったかと思ったら、黒い雲が急に広がって時雨れてきたり。時雨は京都の冬には付きもの。時雨れる中を散策するのも、また楽しいものです。
ところがどっこい! 木の形を楽しむのなら、木が裸になっている今が一番です。 銀杏の新しい枝は真っ直ぐに天を突いています。もみじはグッと太い枝を伸ばした先に繊細な枝を密集させています。それに比べると桜の枝はまばら。カエデは種類や樹齢によって、違う樹形を見せてくれます。菩提樹は水墨画のような枝振り。どうだんつつじ、沙羅など、みなそれぞれに個性的です。 青空が広がっている日などは、木々もキラキラ輝いているようで、とりわけ美しい姿を見せてくれるのです。 冬の散策は、目線を上げて、木々の造形美をお楽しみください。きっと木が語りかけてくれますよ。ただし、石コロなどにつまずかれないようにご注意くださいね。 遠 く を 見 よ 遠 く を 見 よ と 冬 木 立 岡崎淳子
今日回っていると、玄関を開けた途端、芳しい香りが漂ってくるお宅が数件ありました。見ると、下駄箱の上などに蝋梅の花。中が茶色の蝋梅や全部黄色い素心蝋梅などいろいろでしたが、この時期一番匂い立つ花は蝋梅と水仙ではないでしょうか。 年頭回礼から戻って、写真を撮りに境内を歩いていると、自坊の前の実生の蝋梅の蕾が膨らんでいました。風もあるので匂いはわかりませんでしたが、蕾も愛らしく、まん丸でした。 境内では椿や山茶花も咲いています。思わず出会った真っ赤な椿はとても印象的でした。 早咲きの梅を探しに山野に出かけることを「探梅」といいます。梅ならずとも、いろいろな花を求めて社寺や街角を散策してみるのも、想像するだけで楽しそうに思えてきます。心次第で、楽しいことは回りにいっぱいありますね。 年頭回礼で時間がなかったのと、少々風邪気味で頭がボヤーっとしているので、今日の更新は短めとなりました。皆さまもお風邪を召されませんように。 蝋 梅 や 枝 |