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境内の様子は、先週とほとんど変わりありません。 民間気象予報会社から、今年の紅葉の見ごろ時期は、全国的に例年並み、もしくは若干遅めという予測が発表されました。気象庁からも、関東地方の紅葉の見ごろは「全般的にやや遅いかまたは遅くなる見込み」と発表されました。 このホームページをお訪ねくださる方からも、「今年の紅葉はどうですか?」というお問い合わせが来るようになりましたが、今のところ、ぜんぜん予測もつきません。もみじの中には枝先の色が少し変わってきている木もありますが、全体としてはまだ青々としてしています。
写真のように、境内のもみじはまだ真っ青。例年では、11月10日頃にようやく色付いてきて、ピークは11月下旬。年によっては、12月初旬が最も綺麗なことも珍しくありません。 今年の京都の紅葉をご覧になる予定の方は、11月最終週〜12月第2週のウイークデイを狙ってください。ホテルは今すぐ予約しないと、もうほぼ満室になりつつあります! 今年はもみじの葉もあまり痛んでいませんので、冷え込み方次第では期待が持てるかも知れません。その冷え込みが一番問題なのですが・・・。 眼 に 溜 め て 風 の 色 見 ゆ こ ぼ れ 萩 福永耕二
時々、「ジリリーン ジリリーン」という音が鳴り響き、作業服を着た4〜5人の人たちが、境内を行ったり来たりしていました。防災設備の点検作業をしているのです。墓地のほうからは、石屋さんの使う機械のエンジン音が聞こえて来て、決して静かとは言い難い雰囲気でした。 境内には、萩、彼岸花、 今年の萩は今ひとつ色が冴えず、花付きもあまりよくありません。萩も彼岸花も、盛りを少し過ぎました。 盛りを過ぎて久しい木槿ですが、花数は少ないながらも、まだ咲いています。でも、季節外れの感は否めません。長い間、楽しませてくれてありがとう。
いま、一体何匹の野良猫が境内で寝起きをしているのでしょう・・・。黒猫の親子3匹、三毛1匹、白黒とその子の黒猫1匹、足だけ白猫とその子・・・まだいるかも知れません。 かつては幅をきかせていた三毛猫のミーコも、歳を取って体力が衰えたのか、本堂前から茶所あたりのエリアを白黒猫に明け渡し、今ではほとんど姿を見せることもなくなりました。おねだりの上手なミーコでしたが、取って代わった白黒猫は愛想がありません。 黒猫親子は白黒猫と棲み分けをしていて、境内の南側を主領域にしています。ボクの自坊もその一角にあります。いずれ、この親子も決別の時期を迎えて、棲み分けをするのでしょう。 かつては大嫌いだった猫ですが、今はその行動を見ているだけでも飽きません。猫がのんびり過ごせるような境内は、人にとっても癒しの空間になるのではないでしょうか。
目を凝らして地面を見ていると、アザミ、アレチヌスビトハギ、ヤブハギ、ヨメナ、ヒメジソ、ツユクサなど、たくさんの花が咲いています。 ヤブマメの花が咲き出しました。いかにもマメ科らしい花の形をしています。花は可愛いのですが、繁殖力はとても旺盛で、この細いツルは低木などをアッという間に覆ってしまいます。取っても取ってもすぐに 赤まんま(犬蓼)も少し前から咲いています。紅い花粒を飯事で赤飯に見たてて使うことから「あかまんま」と呼ばれますが、ボクは風呂敷をマント代わりにまとってチャンバラをしたり、木の上に秘密基地を作ったりして遊ぶのが主でしたから、あかまんまで遊んだことはありません。ドングリを見たら拾ってしまう癖も、いまだに直りません。 これからは小さな花や実たちが、ますます秋の深まりを演出してくれます。それを見つけるも見過ごすも、どう感じるかも、その人次第。せっかくですから、小さい秋をいっぱい見つけて楽しみましょう! 秋 草 を 活 け か へ て ま た 秋 草 を 山口青邨 |