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午前中は涼しくて過ごしやすかったのですが、日が照りだすとムッとした空気が漂い始めました。でも、外の蒸した空気が室内に入って来る余裕もないまま、すぐに日が傾き始めたので、今日は「暑い」という言葉を連呼しなくて済みました。 普通は午後3時までにその日の最高気温を記録することが多いと思いますが、今日は5時の26.5度が最高でした。20度台だったと聞くと、ホッとします。 でも、少し雨が降っただけなのに、これでもかというほど、一気に蚊が増えました。昼過ぎに写真を撮りに境内に出たら、ずいぶんあちこちを蚊に刺されたので、2度目は渦巻きの先と尻の両方から火を点けた蚊取り線香を腰にぶら下げて歩きました。 首からは少し大きいカメラを下げ、腰には小さなカメラと携帯電話を入れたウエストポーチ、
日陰のベンチに腰掛けている方は、お気の毒に、手で蚊を追い払ったり叩いたり、足をジタバタさせたりしておられました。完全武装の腰蚊取りのボクには、蚊は近付いては来られません。 しつこいようですが、やはりこの季節の境内で快適にお過ごしいただくには、団扇やお茶・おやつなどの他に、蚊取り線香は必携アイテムですね。 手 を 洗 ふ に も 昼 の 蚊 の つ き ま と ふ 高浜虚子
沙羅の花はとても人気のある花で、京都のお寺でもそれを‘売り’にしているところがあります。ずいぶんお高いようですが。 「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり。沙羅双樹の花の色、盛者必滅の理をあらはす」という『平家物語』のフレーズが、日本人の魂にしみ込んでいるのが、人気の秘密かも知れません。 80歳になり、体調を壊されたお釈迦さまは、ガンジス川の支流ヒラニャヴァティー河の畔で、弟子のアーナンダに向かって、「私のために2本並んだ沙羅の樹の間に、頭を北に向けて床を用意してくれ。アーナンダよ。私は疲れた。横になりたい」とおっしゃいます。アーナンダが床を敷くと、お釈迦さまは右脇を下に、足を重ねて横たわって、入寂に向かわれました。 その時、沙羅が時ならぬ花を咲かせ、お釈迦さまを供養するために、その体に降り注いだといいます。
先週も書きましたが、この沙羅も菩提樹も、インドの‘本物’とは別の種類の木です。また、「双樹」とは2本並んでいるからそう呼ぶのであって、木の名前としては「沙羅」「シャラノキ」「夏椿」というのが正しいはずです。
毎年咲いている株ですが、こんな花を見たのは初めて。何らかの事情で肥大したのだろうかと、いろいろ調べてみましたが、わかりません。 「ひょっとしたら新種が出来たのかも知れない! 何と命名しようか?」と、交配をしたおぼえもないのに喜んでいるのですが、案外ごく単純な理由でこうなったのだろうとも思います。たとえば、虫が食い残した花弁に栄養が集中したとか・・・。それにしても、一瞬、目を疑うほど、大きな花弁だったのですよ! 紫陽花に蝸牛は梅雨の典型ですが、「カタツムリ」という呼び名の方言分布について、民俗学者の柳田国男氏は5系統187種があると書いておられます。 それによると、その昔の京都付近の方言だった「カタツムリ」が、ナメクジ → ツブリ → カタツムリ → マイマイ → デデムシのように変化して、東西南北に広がっていったのだそうです。極端な変化ですねぇ。書いているボクも納得できません。 薮にいて、頭が黒くて腰に貝を持ち、角を出すのが蝸牛? ♪ ハァ、雨も風も吹かぬに、出ざ釜うち割ろう、でんでんむしむし ♪ 理屈なく笑える狂言『蝸牛』です。
今までのカメラと違うのは、広角側が28ミリまで使えるようになったことと、マクロ撮影の時に1センチまで近寄れるようになったことです。これで、より広がりのある写真や、花などをクローズアップした写真が撮れます・・・撮れるはずです。 使ってみて初めてわかったのは、今度のカメラはすごく色が派手に写ること。大きいカメラとずいぶん差が出てしまうので、彩度を落として使いました。慣れるまでにしばらくかかりそうです。 ホームページを始めた頃に使っていたデジカメは、35万画素の2焦点のものでした。それから10年。カメラはずいぶん進化しました。カメラが進化して高機能・多機能になるのと、ボクがだんだん使いこなせなくなるのと、明らかに方向は逆を向いています。 何とかカメラを使いこなして、また今までと少し違った雰囲気の写真をご覧いただければと思っています。今後ともよろしくお願いいたします。変な終わり方ですが、今日はこれにて一件落着でございます。 見 て 覺 え 見 て 覺 え 今 日 沙 羅 の 花 後藤夜半 |