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「更新は雨になるなぁ」と覚悟していましたが、朝の9時前には雨も上がり、少し薄暗さを感じる曇天の1日となりました。 例年、「梅雨入りしたと思われます」と発表された日は雨。翌日からはしばらくお天気が持ち直します。 梅雨明け後の数日間はカラッとした晴天になることが多く、これを「梅雨明け三日」といいます。お天気の安定したこの頃、ボクは「山に行きたいなぁ」と毎年思います。 お天気が回復するのがわかっていながら、梅雨入りを発表された気象庁さんの胸中は? 梅雨入りした後もお天気が持ち直すことが多いのなら、「梅雨入り三日」というフレーズを作ってはいかがでしょう。 暑いと思えば、急に涼しくなったり、まるでジェットコースター。今月に入ってからの最高気温は、上下で9度ほども差があります。今朝はバイクで走ると、ちょっと肌寒く感じました。「梅雨寒」という言葉は関西ではあまり使われませんが、しばらくは蒸し蒸ししたり、ひんやりした日が繰り返しやってくるのでしょうね。
木の下闇の石畳はまだ濡れていて、油断をするとツルッと滑ります。表面が苔色になった赤土の上を歩くときは、さらに危険です。 写真を撮っていたら、先日ボクと‘手打ち’をして和解したミーコが、ボクを見つけて「ミャァー」と近づいてきました。今日はベンチでお弁当を食べる人のお裾分けにもありつけず、お腹が空いているのでしょう。 でも、野良猫渡世が身についたミーコは、いくらひもじくても警戒心を解くことはありません。しばらくは付かず離れず、一定の距離を保ちながらボクの後を着いてきましたが、「ミャァーミャァー」言うだけである場所から動かなくなりました。テリトリーから外れるのを嫌がったのでしょうか? どうも、午前、夕方、夜と、そのテリトリーは変わるようです。ボクも、日に日に野良猫の行動が理解できるようになってきました。 梅雨は野良猫たちにとっても、食べ物が減ったり、健康を害しやすい、受難の季節なのかも知れません。頑張れ、ミーコ! 歳 月 や 蜜 の 香 の せ る 木 下 闇 岸田稚魚
1週間近く前にこの木の近くを通ったとき、「ブーン」という羽音が絶え間なく聞こえてきました。 「おっ、咲いたな!」 櫨の花が咲いて、何百匹、何千匹という蜜蜂たちが、その蜜を求めてやってくるようになったのです。 その翌日頃からは、何とも言えない芳香が漂うようになってきました。甘過ぎず、気品の高い香りで、ボクの好きな花の香りベスト3に入ります。 この櫨の蜜で作った蜂蜜は、爽やかでクセがなく、味・風味共に最高とか。シナモンのようなさっぱりした後味なのだそうですが、食べたことはありません。 花は小さくて色も目立ちませんが、新緑よし、花の香よし、紅葉は秀逸、実で作った和蝋の香りも気品がある、素晴らしい木だと思います。 いいこと尽くめのようですが、かぶれるのが難点。ボクは子供の頃、この木がかぶれるとは知らずに植え替えて、ひどい目に遭ったことがあります。肌が敏感な人は、この木の下を通ったり、葉から滴る雨水に濡れてもかぶれることがあるそうです。 いい匂いが漂って来ても、フラフラと誘われて、木に頬ずりなどされませんように。また、蜜蜂に混じって、時おりオオスズメバチが来ていますから、ご用心ください。
声を辿ってもみじの枝の中にその姿を求めたら、ずいぶん高い枝に、鶯色ならぬ灰色っぽい鳥が留まって、体を揺すって啼いていました。こまめに飛び回る姿は時々見ますが、啼く姿をまじまじと見たのは、実に久しぶりでした。 「ホーホケキョ」という 猫は縄張りを越えるときに躊躇し、鶯は「ここはオレの縄張りだ」と主張。共に生きんがための知恵でしょう。人間は、生きんがためというよりは強欲のために、必要充分以上のものを求めて、他の生き物のテリトリーを犯します。
さて、結果は? 次の朝は50%の確率で忌避に成功していましたが、2日目の朝となった今朝はまったく効果が見られず、回廊には点々と糞の跡がついていました。踏んだり蹴ったり、またもや完敗です。お手上げ気味の‘ポッポ・バスターズ’に、次なる秘策は残されていません。 紫陽花の花の色が日々変わっていくのを見るのも、梅雨時の楽しみの一つ。紫陽花も雨を享受して、頭を垂れているのでしょうか。身近にある南天なども、そろそろ開花します。小さな花ですが、よく見ると、とても可愛くて綺麗です。 「苦」を「楽」に切り換えられるのは、人間だけに与えられた智慧かも知れません。ぜひ、梅雨の楽しみ方を見つけてみてください。蛍も飛び交い出しましたよ! 老 鶯 の 遠 ざ か る に や 近 づ く に や 川崎展宏 |