2/24版
気温は13度ほどと3月中旬並みで、風もないために、あたたかい空気が回りに満ちている気がします。 境内を訪れる人も増えてきましたが、昨日の拝観者は6名と、まだ本調子ではありません。もっとも、秋のように4桁になってしまうと、境内の空気が薄くなってしまう気がします。 境内には上着を脱いで肩に掛けて歩いている人や、ベンチで寝ころぶ人、本を読む人、おやつを食べる人などがおられました。でも、寝ころんでうたた寝するにはまだ早過ぎます。ベンチにじっと座っているにも、まだ少し早いでしょう。きっと、春を待ちわびている方々なのでしょう。 本堂の上がり口に脱いであるロングブーツに陽が当たっていました。靴の中が蒸れるように思え、もうブーツの季節は終わったなぁと思えました。
時々、キーンというディスクグラインダーの音や、古い瓦をトラックの荷台に降ろすガラガラという音が聞こえていました。 職員さんから、鳩が巣を作っていると聞きました。 「どこ? どこ?」「教えてあ〜げない」というオッサン同士のやりとりの後、巣に連れて行ってもらいました。雉鳩の巣は、本堂の南側の鬱そうと茂った樫の木の中心部、何本もの枝が幹から出ている上に、たくさんの小枝を集めて作られていました。どうやら親鳩が座っているようです。 ここまで来ると工事の音は気になりませんし、葉が密生していて、巣をカラスに襲われることもなさそうです。 「あんまり、しょっちゅう見に来たらあきませんよ」とお互いにけん制し、そろりとその場を離れました。 鳩には、一足早い春がやってきているようでした。 春 め き て も の の 果 て な る 空 の 色 飯田蛇忽
もみじやカエデの梢の赤い色が鮮やかになってきた気がします。去年の種をまだ樹全体にいっぱい付け、まるでゴミがくっついているように見えるもみじの木もあります。地面には落ちた種が散らばり、大きい胡麻をばらまいたかのようです。 「もしこれがみんな芽を出したら、すごいもみじ林になるだろうなぁ。人が木の間を通ることもできないなぁ」などと、奇妙な想像をしながら歩きました。 馬酔木は、また咲いている花の数を増やしていましたが、満開までにはもうしばらくかかりそうです。サンシュユの花は、まだ黄色い花色さえ見えず、堅く蕾を閉ざしています。例年、咲き出すのは3月初め頃ですから、無理もありません。 紫陽花の新芽は大きく育ち、緑色の葉が少し顔を出してきているものもありま す。まさに、一雨ひと雨確実に大きくなっている気がします。 新芽が雪で痛まないだろうか? いつ頃まで雪は降るのだろうと調べてみると、1971〜2000年の平年値では、「雪の終日」は3月20日、「結
せっかくの新芽や咲いている花が、寒さで痛んだりしませんように。 今後の1ヶ月予報では、気温は平年に比べてやや高めで、曇りや雨の日が多いとのこと。 明日の天気なら当たるかも知れませんが、1ヶ月予報はどうでしょう。「ひまわり7号」も静止軌道に乗ったようですし、気象庁には3月から新しいスーパーコンピュータシステムが導入されるそうですが・・・ 当たるかなぁ〜 当ったらないだろうなぁ〜。 遅れていた自坊の梅の花も、ようやくわずかにほころび始めました。例年より3週間ほど遅い開花で、例年ならば今はもう満開になっている頃です。 境内の他の白梅を見て回りましたが、蕾はまだ膨らんでもいません。開花までは、まだまだ時間がかかりそうです。 大宰府へ左遷される時、「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」と詠んだ菅原道真。その命日にちなむ梅花祭が、25日に北野の天神さんで開かれます。
梅の木を剪定した時、燃やしてしまう枝を見て、「もったいないなぁ。これで数珠が作れたらなぁ」と、いつも思います。梅で作った数珠は、使うほどに艶を増し、濃い赤褐色に光って綺麗なのですが、素人には原木から作ることはできません。 先日、あるお寺のサイトに、食べた後の梅干しの種で数珠を作ってみようというコーナーを見つけました。「捨てられる種にも次の世代の命が宿っていました。そんな梅の種や桃の種を珠数にしてみませんか」というのですが、そこまでしなくてもいいのでは? 梅干し数珠を使う度に梅干しを思い出してヨダレが出てしまいそうではありませんか? それをおかずに、ご飯も食べられそうです。ヨダレを垂らしながらお経を読む坊さんって、ちょっと・・・・・。 来週はもう3月ですね。風邪や花粉症にご用心ください。 |