12/16版
日本海側を中心に、12月にしては記録的な積雪となっています。
“敷き紅葉”となっていたもみじ葉も、まずは荒っぽい“大掃除”が終わり、踏み固められてテカテカ光るようになってしまった地面や剥げた苔が顔を出しました。 落ち葉の山の中には、お菓子の包装紙やティシュー、髪飾りやハンカチ、そして煙草の吸い殻がたくさんありました。マナーの悪さはもちろん、枯れ葉に火が点いたらどうするのでしょう! 枯れたまま枝に付いている葉がまだたくさんありますので、あと1回、2回は落ち葉の大掃除をしないと綺麗になりません。 でも、枯れ葉を掃除したことで景色は一変し、すっかり冬の雰囲気になりました。葉を落とした枝越しに、向こうが見通せるようになりました。 境内を訪れる人は稀。大方は墓参、配達、境内を通り抜ける人などで、観光と思われる方は、ほとんど見かけません。本堂の拝観者が1桁になる日もそう遠くないでしょう。 本堂の職員さんに、「終わりましたねぇ」と言うと、「はい、終わりましたねぇー」とニコニコされていました。超多忙な1ヶ月の終わりです。
今の境内の様子をお伝えするには、葉を落とした枝やカラカラに枯れて枝にしがみついているもみじ葉の写真のほうがふさわしいのですが、せっかくですから・・・。 今の詫びた境内、これこそ“京都通”を自負する方にお見せしたい景色です。今なら写真も撮り放題。誰に邪魔されることもありませんよ! 老 木 の ふ っ と 木 の 葉 を 離 し け り 大串 章
今年の試験問題はまだ知りませんが、去年の試験問題(3級)を見て、失笑してしまいました。 ◇京言葉で、「どっちつかずで、とらえどころのない人」のことを何というか? ア、ミズナな人 イ、ジュンサイな人 ウ、カモナスな人 エ、ミョウガな人 − [イ]が正解ですが、今どきこんな言い方をする人がどこにおいやす?(おられるでしょう?)。「カモナスな人」は最高! ◇「エンバント」とは、( )という意味である。ア、あいにく イ、夜遅くに ウ、とりわけ エ、とっくに − こんな言葉、聞いたことがありません。野球用語かと思いました。正解は[ア] ◇子どもたちがじゃれ合って、あばれている時に、「そんなとこで、( )たら、アカン。」と注意する。ア、ホタエ イ、ネブッ ウ、イノイ エ、ホカシ − そんなこと言うて、どこの子供がわかるの? 正解は[ア] ◇京都の人々が転居に際して、いつまでも栄えるようにという思いで植える植物は何か? ア、南天 イ、万年青 ウ、柊 エ、椿 − いつの時代のことえー? 正解は[イ] 歴史や観光地の問題はいいとしても、生活や行事の問題は今の京都の人さえ知らない、していないことが多く、覚えていても役に立たないように思えます。 さて、今年の問題はどうでしょう。見るのが楽しみです。
22日は冬至。南京を食べて、柚子湯に入るという風習があります。境内にはいろいろな木があって、「あそこに柚子の木がある」「橙はあそこのを取ってくればいい」などと、季節に応じて狙われるものがあります。 少し前までは柿なども子供たちによく狙われましたが、最近ではそういうこともすっかりなくなりました。狙われるのは、本堂前の菩提樹の実ぐらいでしょう。 冬至は一年で一番昼の時間が短くなる時。最近は、朝遅くまで明るくならず、夕方になればすぐに暮れてしまって、すごく損をしたような気分になります。それも冬至で折り返しです。 昔から「冬至冬なか冬はじめ」といいます。暦の上では冬の真ん中ですが、本格的な寒さはこれからです。 まずは、すぐにやってくる大寒波にお備えください。 少 し づ ゝ 用 事 が 残 り 日 短 下田実花 |