9/16版 



            こぼれる萩 早朝は快晴 / 午後は曇り      マウスを載せれば写真が変わります
 秋の高気圧のお蔭ですっかり秋らしいお天気になったのですが、南から暖かく湿った空気が流れ込んだらしく、昼前から曇天になり、また蒸し暑さが少し戻ってしまいました。
 まだ夏の高気圧と秋の高気圧のせめぎ合いに決着がついていないのでしょう。
 「女心と秋の空」「男心と秋の空」、皆さんはどちらがよく言い当てているとお思いでしょう?
 もともとは「男心は・・・」と言われていたのが、今は「女心は・・・」と使う人が多いそうです。女性が強くなり、男性はそれに振り回されることが多くなったからでしょうか?
 のっけから話が逸れましたが、「暑さ寒さも彼岸まで」と古より言うように、あと数日もすれば、夏と秋を行きつ戻りつするのは終わり、どっぷり秋になるのでしょうか。それも少しさみしい気がします。

朝の彼岸花 / 蝶もうれしそう    マウスを載せれば写真が変わります
 お彼岸になると、毎年律儀に咲いてくれる彼岸花。今年も今週初めから咲きだし、日ごとに花の数が増えています。平年と比べると、少し早いペースです。
 萩の花も次第に咲いてきて、目を凝らして探さなくてもわかる程度になってきました。今月下旬が見頃でしょう。
 「秋の日は釣瓶落とし」。日も急に短くなって、夕暮れに哀愁が漂うようになってきました。
 18日は十五夜、中秋の名月です。
 京都の月の出は、夜6時14分。月の出後しばらくすると、「ふとん着て寝たる姿」と詠まれる東山のに月が姿を現します。いかにも京都らしい絶景です。
 中秋の名月の日は観月の催しなどをするのに最適な時間帯ですが、月の出は毎日30分程ずつ遅くなり、十六夜以降は「立待」「居待」「寝待」となっていきます。月を待っている間に眠ってしまいそうです。
   満開の尾花は怒った猫のしっぽのよう / 萩に留まった“紅葉”   マウスを載せれば写真が変わります
 ボクはかつて中国の西湖で中秋の名月の日を過ごしたことがあります。西湖の周りは大変な人出で車が辿り着けず、途中で降ろされて湖畔まで歩きました。
 オシャレに着飾った人たちがぞろぞろ歩き、レストランは家族連れで満席。露天がたくさん並び、爆竹があちこちで鳴り響いて、日本のお月見とはまったく違うお祭り騒ぎ。異国で迎えた中秋の名月はそれなりにとても幻想的でした。
 中国では、この日、大々的に月餅げっぺいが売り出され、果物や野菜などと共に供えられます。また、友人への贈り物に使われたりして、日本のバレンタインデーさながらの“月餅フィーバー”になるそうです。
 「中秋の名月、十年に九年は見えず」。18日の京都の天気は「晴 時々くもり」の予報です。「週間天気予報の3日後以降は占いだと思ったほうがいい」と皮肉る人もありますが・・・。  


          ま  つ  宵  は  ま  だ  い  そ  が  し  き  月  見  哉      各務支考




      ウキウキ大砲団栗(マテバシイ) / 秋は茸のシーズン   マウスを載せれば写真が変わります
 「そろそろかな・・・」と境内のある場所に行ってみたら、いっぱい落ちていました大砲団たいほうどんぐり
 子供の頃、この団栗を競って拾った癖が未だに抜けず、“一つたりとも取り漏らさないぞ!”と、カメラを放ってすべて拾い尽くしました。毎年、いっぱい拾って帰り、結局、何もなっていないのですが・・・。
 帰りに塔頭の若い住職に出会ったので、「これで笛が作れるから、坊やにあげて」と一握りの団栗を渡し、団栗笛の作り方をレクチャーしました。・・・ 迷惑そうでした。大きく綺麗な音が鳴るんだけどなぁ・・・。リスだったら喜んでくれるのにと思いました。
 リスで思い出しましたが、最近、京都のお寺では困った出来事が起きています。
 ペットとして飼われていたサソリやヘビが逃げ出したという話題が、先日来テレビなどを賑わしていますが、京都ではアライグマが市内の社寺に出没して、その鋭い爪で柱が傷つけられたり、檜皮葺きの屋根に穴が開けられたりする被害が続出しています。
 アライグマは、ペットとして大量に輸入されたもので、やはり飼い主が捨てたり逃げたりして野生化したようです。
 「営巣のため社寺の建物に侵入している可能性がある」とのことで、調査した41社寺のうち31箇所でアライグマの痕跡が確認されています。
 先日、お坊さんの集まりでこの話題が出て、アライグマの爪痕か猫か猿かの爪痕かは手(爪)の大きさを見ればわかると教えて貰いました。でも、アライグマの手ってどれくらいの大きさ?
 地球温暖化で日本は次第にジャングルになるのでしょうか? くわばらくわばら。


           甲  賀  衆  の  し  の  び  の  賭  や  夜  半  の  秋      与謝蕪村