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         少し緑が濃くなってきた境内    マウスを載せれば写真が変わります
 天気予報は「晴れ」でしたが、さっぱり晴れてきません。午後からもう一度予報を見てみたら、「曇りのち晴れ」に変わっていました。
 木の生い茂ったところにいると、少し薄暗いほどの曇り空。ようやく晴れてきたのは4時半過ぎ。これなら、1日中「曇り」の予報にしておけばいいのに・・・
 今年は晴れることが多かった5月中旬。例年は、5月中旬はお天気が崩れることが多く、下旬にいったん回復して、6月には梅雨入りします。5月は1年のうちで一番日照時間の多い月です。
 境内の緑は、鮮やかさが少し抑えめになってきました。
 もみじの木の下にある他の木の葉などを見ると、一面に光沢のあるような液体の痕が点々とついています。もみじの樹液が落ちてきているとしか考えられませんが、
人の気配より木々の気配が漂います    マウスを載せれば写真が変わります
もみじの花は既に終わり、今は羽根状の赤い種が付いています。どこから樹液が落ちてくるのだろうと、あらためてもみじの枝をまじまじと見ましたがわかりませんでした。
 境内はたまに人影が見える程度。そんな静かな中、もみじの樹液は風に吹かれながら、静かに霧のように落ちてきているのでしょうか。とても不思議な気がします。
 今、境内には霧島つつじがわずかなに咲く他に花はなく、これからは日ごとに緑がさらに濃くなっていきます。
 春から初夏にかけてのいとなみも一段落です。




         深  呼  吸  し  て  万  緑  を  吸  ひ  込  み  ぬ     萱嶋晶子



大いに茂った菩提樹 / 鈴なりの蕾 ONマウスで写真が変わります
 去年はほとんど花が咲かなかった本堂前の菩提樹ですが、今年は付けられるだけの蕾を付けたと言っても過言ではないでしょう。
 2週間前のこのページの写真と見比べていただけば、どれほど葉が茂り、蕾が育っているかおわかりいただけるのではないでしょうか。
 また、やはり本堂前にある沙羅の木も、蕾がいっぱい。
 6月には、菩提樹の花と沙羅の花の競い咲きが楽しめるに違いありません。
 毎年満遍なく花が咲くと当たり前のように思ってしまいますが、たまに花付きが悪いと、「どうしたんだろう?」「手入れが悪かったのだろうか・・・」と心配になり、木に手をあてて不調の理由を聞いてみたくなります。
 当たり前と思われていては、せっかく花を咲かせる木々も甲斐がありません。今年は、ぜひとも満開の樹下で拍手喝采をしてあげましょう。

紫傍食の花 / 雪の下の花  マウスを載せれば写真が変わります
 何か撮るものはないかと当てもなく境内をグルグル回っていたら、紫傍食むらさきかたばみの花を見つけました。
 最近は“オキザリス”という名で、親戚筋の花が園芸店などでも売っています。“オキザリス”とは、ギリシャ語で“酸っぱい”という意味だそうです。
 “酢漿草”と書いて“カタバミ”とも読むようですが、確かにこの草は酸っぱいです。
 また、“傍食”と書いて“カタバミ”と読むのは、葉が欠けているように見えるからだそうです。ん〜、欠けている?
 “酢漿草”“傍食”、漢字の試験の時にはどちらを書けばいいのでしょう・・・心配いりません。出ることはないでしょう。
 ボクは子供の頃、この草の葉の軸の中心にある糸状の繊維を使って、よく草相撲をしました。勝つには大きく強い紫傍食が必要ですから、どこにそんな紫傍食が生えているかを熟知していました。何といっても、くみ取り式のトイレの回りの紫傍食は横綱級でした。
 干上がった溝の中には、雪の下の花が咲いていました。よく見ると、とても特徴のある花です。中国では虎耳草こじそうと呼ぶそうです。なんでも、葉の形が虎の耳に似ているからだとか。ん〜、そうでしょうか?
 夕方に晴れてきてくれても、写真は撮れません。晴れるならもっと早く晴れて欲しかったと、うらめしい空模様の1日でした。

         酢  漿かたばみ  の  花    で   老  い  の  草  む  し  り       秦 老