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道路は大渋滞、「愛・地球博」などのイベント会場も満員。いつもながらの連休の光景です。大型連休のお蔭で、GDPも上昇するでしょう。 京都のホテルも、ほとんど予約で埋まっている様子。東京の京都館観光コーナーには、「連休中の京都のホテルがとれない」という相談が多数寄せられているそうです。 きっと、京都観光“初心者”でしょう。“ベテラン”からは、「今頃、何を言っているの! 計画を立てるのが遅すぎる!」という厳しい声が聞こえてきそうです。 一方、その“ベテラン”からは、美術館の展示や小さな社寺の催しなどの問い合わせが寄せられているそうです。有名どころはほぼ行き尽くし、連休でも人のあまり行かないような穴場を探しておられるのでしょう。 京都でも、連休の混雑が始まりました。“初心者”の方、移動時間はガイドブック通りにはいきません。ご用心下さい。
坂を登って境内に辿り着いた人の顔は、上気して真っ赤。汗を拭き拭き木陰のベンチに座って、ペットボトルのお茶を一気に飲んでおられました。 「今日は拝観の方が多かったですよ」と本堂の職員が、ボクの顔を見るなり言いました。連休のお蔭で、今日の拝観者数は約50名と、グッと増えたそうです。増えても50人ですから、普段の静けさがおわかりいただけるでしょう。 境内の新緑は日に日に濃くなってきました。 今まで緑一色になるのを妨げていた桜の赤い花軸やもみじの花がらも大半が落ち、新緑が鮮やか。今日のような快晴の日に、やわらかい新緑の木の下を歩くのは実に爽快! 新緑を透かしてみえる陽の光や木漏れ日を楽しみながら上ばかり見て歩いていると、つまずきそうになります。
見た目にも、触っても柔らかい木々の新しい葉は、ボクも食べてみたくなるほどですが、当然それを主食とする虫たちにとっては、美味しい餌にありつける絶好の時期です。 今日、今年出たばかりの新しい葉に、さっそくイモムシのような虫が付き始めたのを見つけました。「あー、もったいない。せっかくの新緑なのに!」と、文句を言いたくなって、何の幼虫かをネットで調べていたら、いきなりイモムシや毛虫のアップが出てきたので、卒倒しそうになりました。虫が嫌いな方は、ぜったい見ないほうがいいサイトでした。 虫も生活がかかってるのですから、新緑を少々食べてしまうのはよしとしましょう。新緑が柔らかそうだからといって、決して引き寄せて頬ずりなどされませんように。虫に刺されます。 新 緑 に 吹 き も ま れ ゐ る 日 ざ し か な 深見けん二
お寺によって違いますが、大半のお寺は人がお休みの時のほうが忙しいものです。拝観をされているお寺は休日のほうが拝観者が多いですし、ボクの寺のような檀家寺は休日に法要などが集中します。すなわち、「カレンダー通り、“お仕事”です」。 ただ、大型連休は日がよすぎて、すごく忙しいというほどではありません。 せっかくまとまった休みが取れるわけですから、この機会にどこかへ行きたくなるのが人情というもの。そんな時に法要を計画すると、遠くへ遊びに行けなくなります。連休の真ん中あたりにするとなおさらで、親戚などからブーイングされるとか。これは結婚式などでも同じだそうです。 ということで、連休中に法要をされるのは、休暇を利用して京都に来られる遠方の方、あるいは家族だけが参列されるという場合がほとんどです。 亡くなった方より、生きている方の楽しみ優先? ご時世でしょうか。
本堂裏の薬師堂の左奥の塀際に「ナンジャモンジャ(ヒトツバタゴ)」の花がそろそろ咲くかなぁと思って楽しみにしています。でも、どの木がナンジャモンジャの木かわからない方には、高い木の先に細く白く咲く花を見つけるのは至難の技。次回の更新にタイミングが合えば、ご覧いただきましょう。 自坊の前では、 昔から神前に供える時に使われたそうで、その甘い香りはバナナに似ていると言われます。ん〜 強いていうなら、バナナのガムの匂いかな? やはり、自坊の前には、 さぁ、新緑をご覧になるなら、できるだけ早くお越しくださいね! 5月2日は八十八夜、5日は立夏です。 睡 る と は や さ し き し ぐ さ 萩 若 葉 後藤夜半 |