4/22版
「あっ、晴れてきた!」と急いでカメラを持って出かけようとしているうちに、すぐ日が陰ってきてしまいます。花は風に揺れて、なかなかピントを合わせられません。 朝、バイクで走りましたが、少し肌寒く、かなり風の抵抗を受けました。 この風に乗って、黄砂がやってきているようで、何となく埃っぽいような、喉がいがらっぽいです。バイクに乗る時はマスクが必携です。 さて、境内はやわらかい新緑が目に鮮やかです。 もみじの赤い花もそろそろ終わりですが、まだ枝に残っている花カスや、桜の萼などが新緑の色を複雑にするとともに、樹下一面に落ちて地面を汚しています。掃いても掃いても落ちてくるので、すべて落ちきるまでは掃除する気にはなれません。きれいな緑色にそろう頃には、その緑も深みを増していることでしょう。
「ここに修学旅行で来る人はいません。私もあなたたちを連れてきたのが初めてです。秋は紅葉が素晴らしいですよ。‘真如堂’というお寺です」などと説明されていました。 何となく釈然としない説明です。時間調整に回って来られたのでしょうか? 秋だけじゃなくて、新緑の今もきれいでしょうが! 新緑の季節と共に、そろそろ春の修学旅行シーズンも本格化します。そう、運転手さんの説明通り、真如堂にはあまり縁がありませんが・・・。 桜
これだけ花が咲いていても、気のない人は知らんぷり。先日も、藤棚の脇を通りながら、咲いている藤に目もくれないで過ぎていった人がおられました。勿体ない。 鐘楼の回りの八重桜も、少し木の陰になっているので、うっかり見落とす方があるかも知れません。 ぜひ、鐘楼の石段を登って、基壇の上に立ってみてください。足下から頭の先まで、豪華な八重桜に包まれた感じがして、とても幸せな気分に浸れると思います。どこかのセレブでも、こんなに花に包まれることはないでしょう。 お弁当をご持参になれば、たとえコンビニで求めたものでも、料亭の味に変身するかも知れません。ぜひ!
「藤の花と念仏の行者とは下るほど美事なり」 残念ながら、この藤は花房が短い種類で、棚の上側で花が咲いて、垂れ下がってきません。「山藤」でしょう。 今朝見たら、よほど蜜が甘いとみえて、たくさんの虫たちが集まってきていました。ボクも子供の頃には、先代の藤棚でたくさんのブンブンを捕った憶えがあります。 「藤は木に縁り、人は君に縁る(藤は木をたよりとして伸び、人はその仕える主君をたよりとするという意)」という諺があります。 藤蔓はちょっと油断すると、すぐに近くにある木に巻き付いています。その時、右巻きするのが‘フジ’、左巻きするのが‘ヤマフジ’です。そして、フジに巻き付くのが Livedoor・・・?
「 降る先も中国・朝鮮半島・日本だけでは飽きたらず、舞い上がって1週間後にはロッキー山脈を越えて米国中東部にまでも達するのだそうです。名付けて‘Asian dust’。 黄砂の量は、発生地の降水量が多いと減り、少ないと増えます。ただ、最近の黄砂の飛来が増えているのは、中国での過放牧、農地転換による耕地拡大などによって砂漠や乾燥地の範囲が広がっているからだと考えられるそうです。 自坊の屋根瓦も3月末からの杉花粉に続き、今日は黄砂で汚れています。杉花粉と黄砂では塵の色が少し違います。 評判のよくない黄砂も、炭酸カルシウムを多く含んでいて、酸性雨を中和したりアルカリ性化する作用もあるのだとか。酸性雨に痛めつけられた境内の銅製灯籠や樋ぐらいは、唐土からの贈り物を歓迎しているかも知れません。 黄砂が酸性雨を中和するように、中国と日本の緊張関係も中和してもらいたいものですね。 つ ち ふ る や 日 輪 た し か に 黄 に 変 じ 長谷川素逝 |