3/12版
青空が顔を出したかと思うと、急に雲が広がってきて時雨れる。朝からそんなお天気の繰り返しです。 車から降りて歩きだした人が、突然の小雨に見舞われ、傘を取りに車まで小走りしておられました。 時おり風が強く吹き、三重塔の風鐸が、どういうわけか三層目の南東だけ大きく揺れて、カンカン鳴り響きます。 春に前足、冬に後ろ足といった今日の気候です。 職員さんが、いつもより念入りに本堂の回廊や手すりを拭き掃除しているので聞いてみたら、花粉が原因。最近、境内でもかなりの杉花粉が飛んでいるようで、毎日、本堂の回廊がうっすら埃をかぶったようになるそうです。 青空駐車してあるボクの車のフロントガラスも、昨日はすっかり埃をかぶって前が見にくくなっていました。これからは黄砂も飛来する日があり、花粉か黄砂かどちらの汚れだろうということも多くなります。
写真を撮りに何度か境内に足を運んだのですが、さっぱりネタ切れです。 3月になって涅槃図を公開するようになれば、拝観に来られる方も増えるだろうと思っていましたが、今のところ期待はずれ。今日のようにお天気が不安定では、境内を散歩したり子供を遊ばせようという人もおられません。 いくら季節の動きが鈍くても、人が写っていればまだ景色になるのですが・・・残念っ! 枯 れ 果 て て ゆ く も 四 温 の 最 中 な り 大場佳子
露地行灯は、京の伝統技術である清水焼、京銘竹、北山杉磨丸太、京石工芸、金属工芸を使ったもので、ほのかな明かりが石畳や犬矢来に映りながら続く光景は、なかなかのもの。期間中はいろいろなイベントもあり、なかなか楽しめそうです。 今年で3回目のこの行事も、早春の京の風物詩となりつつあります。 ただ、この季節には急に冷え込む夜もあります。天気予報をご覧になって、その夜にふさわしい格好をされることをお勧めします。冷えた時に逃げ込めるお店を計画の中に入れておくのもいいでしょう。熱燗で一杯! なんてね。かき氷はいけません。 「せっかくの行事なのに、どうして桜の季節まで続けないの?」と思われる方もあるでしょう。このイベントは、きっと人の少ない頃の人寄せも狙いなのでしょう。桜の季節まで続けると、ほとんどの人はその頃に訪れてしまい、今来る人は減ってしまうでしょうから。ひょっとしたら、花見の酔っぱらいに、行灯を持って行かれてしまうからかも知れません。
京都市は春分の日を「伝統産業の日」と制定しているらしく(知りませんでした)、それにあわせて、着物を着る機会を持っていただこう、西陣織や京友禅の良さを知ってもらおうというのがこのイベントとか。 着物を着ていくと、二条城・京都国立博物館・京都タワー・京都文化博物館など20施設の入場料はタダ。着物のレンタル(有料)もあり、着崩れした時はデパートの着物売場や呉服店など10カ所で直してもらえるそうです(こっちは無料)。 いくらタダだからといっても、着物姿で大股歩きしたり、地べたにしゃがみ込むような方は、着物をお召しにならないほうが、自他ともに・・・都大路に出られる前に、立ち振る舞いもお教えしてはいかがでしょうか。 今まで、何もしなくても観光客は来ると高をくくっていた京都の行政や観光産業も、最近は積極的に誘致をするようになってきました。観光地や花街のお店にどんどん東京資本が流れ込んでいる昨今、せめて誘致のしかたは“はんなり”と。 ボクも僧衣を着ていっても、この恩恵に預かれそうです。生まれてこの方、二条城には入ったことがありませんし、京都タワーにも登ったことがありませんので、いい機会かも知れませんが・・・きっと行きません。 17日は、早お彼岸の入り。1月は行き、2月は逃げ、3月は半分去ろうとしています。今夜は、二月堂のお水取りですね。 待 つ 人 の ゐ る 明 る さ の 春 |