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正面参道 /節分行事の名残のテントがたつ本堂前    マウスを載せれば写真が変わります
 昨日までの3日間、とても寒い日が続きました。
 2日に降った雪が3日の朝には凍てつき、今日になってもまだ境内のあちらこちらに残っています。市街地にもう雪はありませんが、街中に比べて少し寒い境内は、雪が消えるのも少し遅れます。
 お日さまに照らされた雪が端の方から透け、魂が抜けるがごとく消えて、わずかな水を流す様や、雨でもないのにといが音を立て続けているのを聞くと、春が近づいていることを実感させられます。
 寒さもこれで峠を越した模様。あとは気圧の谷が通って冬型に戻るのを繰り返しつつ、春に近づいていくようです。
 昨日までの寒さもあって、少しあたたかく感じる今日の日。立春に残雪はよく似合います。


         春  立  つ  と  古  き  言  葉  の  ひびき  よ  し        後藤夜半



本堂南側の残雪/哀愁の雪だるま   マウスを載せれば写真が変わります
 2月は京都を訪れる人が最も少なくなる月です。
 11月には1年間に京都を訪れる人の約15%が集中し、2月に入洛する人ははその1/3にも達しません。
 ちなみに、入洛者が多いのは、11月、10月、5月、4月の順。反対に少ないのは、2月、1月、12月です。
 リピーターが多く、5回以上入洛経験のある人が77%、10回以上も56%おられます。清水寺、嵐山、銀閣寺、金閣寺、南禅寺などが行き先の上位を占めます。
 紅葉シーズンになるとTVや雑誌が「京都へ行こう!」と特集を組み、狭い京都は人で溢れます。当然、いろいろな問題が出て来ます。
 特に評判が悪いのは交通・道路で、車の混雑や渋滞、駐車場が空いてない、バスが遅れるといった不満です。確かに、地下鉄などの路線は少なく、渋滞に先を阻まれ、バスは動かなくなるのは観光シーズンの風物詩? それでみんなイライラするのか、京都の運転マナーの悪さはピカイチです。
 食事に対する不満も多いらしいですが、ボクも以前、某有名寺院の門前でうどんを食べ、その不味さに驚いたことがありました。デパ地下などで有名料亭のお弁当を買って行った方が、よほどましかも知れません。
苔の上の消えゆく雪/いままさに融けていく、落ち葉の上の雪   マウスを載せれば写真が変わります
 ホテル・旅館の予約がとれないというクレームありますが、ピーク時にあわせてホテルを作っていては、普段、空室ばかりでしかたがありません。紅葉の頃や5月の連休などには、京都の持つ許容量を超えた人が入洛されるということなのでしょう。
 紅葉や花の時期に早過ぎたとか遅過ぎたとか、雑誌やポスターのほうが綺麗だったなどという不満もありますが、これは問題外です。
 「京都通」を自負するリピーターの方には、「紅葉の時期などに混むのはおわかりでしょう。少し外して、ゆっくりお越しになりませんか」と、お勧めしたいものです。
 その点、2月は“買い手市場”。「どこへ行っても人がいっぱい」などということは言わせません。道が渋滞することもありませんし、駐車場が満杯になることもないでしょう。“手荒く”扱われるどころか、有り難がられるでしょう。 観光シーズンとはまるっきり違います。
 ちょうどこんな感じです。吉幾三さんの「俺ら東京さ行ぐだ」調でお歌い下さい。
    ♪ ハァ  桜もエ モミジも無エ 車もそれほど走って無エ
                    人もい無エ 愛想も無エ  巡査おまわりひまそにぐーるぐる
                          朝起ぎで バス乗っで どこへ行っても がぁらがら
            俺ら混んでる時やだー 俺ら空いてる時行ぎてぇー 京都へ行ぎでー
                           京都へ行っだら 清水さ参っで 舞台でべこ飼うだー ♪
 ぜひ、静かな京都へお越し下さい・・・でも、来週末  はもうホテルがとりにくいそうですよ。

かわいい日向水木のつぼみ/紫陽花の新芽も顔を出しました  マウスを載せれば写真が変わります
 昨年の年平均気温は、世界的には1880年に統計をとりだしてから4番目に高く、日本では統計開始の1898年以降2番目に高かったそうです。
 世界的には温室ガス濃度の増加に伴う地球温暖化と数年から数10年規模の大気や海洋の変動が原因らしいですが、日本では偏西風の蛇行が大きく影響したとか。
 それもあって、今年のスギ花粉の飛散量は相当なものと言われています。花粉をあまりつけない品種だといわれていた北山杉も、今年はたっぷりと花粉をつけているようです。
 すでにボクのまわりでも泣いている人が出始めました。でも、京都府の花粉情報ではまだほとんど飛散していないとのこと。原因は別にあるのかも知れません。悲惨です。
 スギ花粉前線が京都を通るのは平年だと2月20日頃だそうですが、今年はもう時間の問題。
 山に囲まれた京都のお越しの際は、ゴーグルにマスクをお忘れなく・・・なーんちゃって。


         冬  よ  り  も  小  さ  き  春  の  きた  る  ら  し      相生垣瓜人