9/3版
今朝の最低気温は19度。最低気温が20度を切ったのは7月2日以来のこと。熱帯夜が懐かしくも思えました。 でも、今日の最高気温は30度を超えるとか。まだしばらくは、「暑い」という言葉を片付けられません。 この先1週間、お天気はあまりスッキリしない予報ですが、早くも秋の長雨、秋雨前線がやってくる兆しなのでしょうか。オホーツク海高気圧と太平洋高気圧の力比べに巻き込まれていきそうです。 毎週来ている台風も、こんどの18号はまっしぐらに西へ西へと、西方極楽浄土でも目指しているような動きです。そのまま成仏してくれますように……南無阿弥陀仏。
京都の「花だより」のページを見ていたら、真如堂の萩は「咲き始め」と載っていましたが、まだよほど注意して探さないと、咲いている株を見つけられません。市内の萩の見頃までも、あと2週間ほどかかるのではないでしょうか。 8月末に清里高原に行った時、すでに萩の花が満開でしたが、普段見慣れている萩と少し種類が違いました。 萩の仲間は、東アジアと北アメリカに約60種類ほど分布していて、日本ではこのうちの10種類ほどが見られるそうです。「宮城野」や「山萩」はよく知られていますが、「猫萩」「犬萩」などという種類もあるそうです。猫萩も犬萩も、葉や茎などに毛が密生していて、犬のほうが花が目立たず地味なのだそうです。どうして、犬の方が地味なのでしょうね。 「オイハギ」という萩はありませんが、「盗人萩」はよく知られています。知らないうちに実が衣服にくっつくからそう呼ばれるのかと思っていたら、実の形が音を忍ばせて歩く盗人の足跡に似ているからだそうです。抜き足、差し足の形でしょうか? 植物の名の由来は、実に面白いですね。 秋 の 七 草 嫌 ひ な 花 は 一 つ も な し 鈴木真砂女
例年、きっちり彼岸の入りの頃に咲き出す彼岸花ですが、今年は2週間以上も早い開花です。 「彼岸花は律儀だ。彼岸になるとちゃんと咲く」と今までほめてきたのですが、今年のお彼岸には彼岸花はもう終わっていて見ることはできないかも知れません。今年は叱っておかなければいけませんね。 ♪ 赤い花なら曼珠沙華。オランダ屋敷の庭に咲く ♪ どうしてこんなに古い唄が、思わず口から出てくるのでしょう…。 「曼珠沙華」は、インドの言葉で「天上界の赤い華」という意味で、法華経の中に「曼陀羅華」「曼珠沙華」と、天が仏の徳を讃えて花を散らすという場面などに出てきます。 中国原産で、飢饉の時の食料とするために植えられたとか。彼岸花にはアルカロイド系の毒があることが知られていますが、球根を何度も水にさらせば無毒化し、デンプンが取れるそうです。また、あぜ道などに多く見かけるのは、この毒を利用して、あぜ道に穴を開ける野ノネズミなどが近寄らないようにしたからだと言われています。 お墓などでよく見かけるのは、飢饉用と土葬の頃の動物避けの両方の目的で植えられたからかも知れません。 毒々しい色ですし、実際に毒もあり、「切って持ち帰るとその家が火事になる」などと言われ、「幽霊花」「赤痢花」「死人花」などと地方によってはひどい呼ばれ方をしている「彼岸花」。 「それにしても、今年は早すぎるぞぉ!」 曼 珠 沙 華 赤 衣 の 僧 の す く と 立 つ 角川源義 「あっ、紅葉してきている」と喜んで見ている方もおられますが、今年は梅雨の頃に雨が少なかったので、ちょっと木が弱っているのでしょう。 今年の京都の降水量を見ると、6月は161ミリ(平年230)、7月は50ミリ(同215)と極端に少なく、8月になって250ミリ(同144)と多雨に一転しています。8月は7月の5倍も雨が降っているわけです。 これが今年の紅葉にどう影響してくるでしょうか。さぁて、誰にもわかりません。 紅葉までには、あといくつ台風を迎えなければならないでしょうか。お月見もあります。食べ物は美味しくなってきますし、熱燗もこたえられません。待ち遠しいですねぇ。 昼夜の気温差が大きくなってきます。体調にご注意下さい。 鳴 い て き り ぎ り す 生 き て は ゐ る 種田山頭火 |