8/6版 



朝一番の青空。何となく秋っぽい気もします
 1週間の間に2つの台風が通り過ぎていきました。10号は焦れったいほどゆっくりと、11号は熱帯低気圧から台風になったと思ったら、またあっという間に熱帯低気圧に戻って通り過ぎていきました。
 京都では期待していたほどのお湿りはありませんでしたが、新潟、福井に続いて、徳島でも水害。満遍なく降ってくれればよかったのですが、今年の雨は一点集中型。
 災害に遭われた方々に、心からお見舞い申し上げます。
 2つの台風は、暑さを少し控え目にさせてくれたようです。
 前回の更新の前の1週間(7/23-7/30)の平均最高気温は36.1度。37.7度を最高に、35度を下回った日は1日しかありませんでした。でも、この1週間(7/31-8/6)の平均最高気温は32.6度。逆に、35度を超えた日は1日もありませんでした。でも、最低気温の平均は前回の更新前の1週間の25.5度に対し、この1週間は25.3度と、ほとんど下がっていません。
 昼間の炎暑はちょっと一段落したものの、寝苦しい夜は続いているということでしょう。


      汗  ば  ま  ず   か  ら  り  と  お  は  す   老  師  か  な      高浜虚子


棚経の途中で激写!  写真をクリックすると別窓が開きます
 京都のお盆は、月遅れの8月です。
 お盆は、お釈迦さまの弟子の目連尊者が、餓鬼道におちた母親を救うために、お釈迦さまの教えに従って、夏の修行期間が終わった7月15日、多くの僧侶にいろいろな食べ物などをさし上げて供養したことに始まると言われています。
 7月13日に迎えた祖先の精霊は、14日、15日と家に留まられるので、お供え物などで手厚くお接待し、16日にお送りする。精霊が家に留まっておられる間に、各家々でお経をあげる、これが「棚経」です。
 ということは、13〜15日の間ということになるのですが……。自坊では、すでに1日から棚経を始め、まずは遠方の兵庫県、滋賀県、そして京都市の周辺部から回って、だんだん京都市内中心部に迫っていきます。3日間では、とても廻りきれないのです。
 今日は、京都市内の西、嵯峨〜嵐山から、南へ下がって南区、伏見区、向日市あたりの30軒足らずを約10時間かけて、ボクは運転手、住職は読経。
 炎天下の車中はかなり暑くなりますが、エンジンをかけてエアコンをつけていると、かなりの騒音になるので、住宅街などではできません。車の窓を開け放っていても、屋根が焼けた車の中にはとてもいられません。そこで、住職の読経中、ボクは避暑を兼ねて、カメラを持ってウロウロ。他のお宅の庭先でパシャ! 道ばたにしゃがみ込んでパシャ! 畑に入ってパシャ! 渡月橋や「美空ひばり記念館」で、観光客のごとくパシャ!
 丸坊主に作務衣、足袋に雪駄姿で、どう見ても坊さん。ジロジロ見ていく人はいましたが、幸い不審者と間違われることもなく、警察には通報されませんでした。まして、この頭じゃ、林家ぺー と思われることもなかったでしょうし。
 今日はセブンイレブン、明日はローソン。しばらく、車中でコンビニ弁当を食べる日が続きます。


写真は正直! 影の足が長〜い!
 ということで、境内でゆっくり写真を撮っている時間がありませんでした。
 朝一番と、帰ってからの夕暮れ時に境内を徘徊。でも、朝も夕方も光が弱く、なかなか写真が撮れません。
 おまけに、ネタ切れ。朝、カメラを持ってウロウロしていたら、職員の人に、「なーんにもないでしょう」と言われてしまいました。
 朝夕は、人と犬の散歩タイム。でも、暑い時は、その人・犬も減り気味。
 人影もないので、自分の影を撮ったりしていました。
 ツクツクボウシやヒグラシの声も聞こえ、斜めになった陽の光の中でのんびり。今日一日、運転していた喧噪が嘘のようでした。


本堂のひさしの中から夕陽を望む
 今日も不安定な空模様でした。朝早くはよく晴れていたのですが、だんだん雲が多くなり、場所によっては雨模様(だったらしいです)。車のラジオがガリガリ音を立てていたので、どこかで雷が鳴っていたに違いありません。
 夜になると、日によっては虫の音がよく聞こえます。虫もまだ涼しい夜を選んで鳴いています。
 ボクのペット? 鈴虫もだいぶ大きくなりましたが、まだ鳴き出してはくれません。
 明日は、立秋です。もちろん、名ばかりの秋ですが、「炎暑」「酷暑」も「残暑」に衣替え。文字面だけでも、救われる気がします。
 お盆の頃は、広島、長崎、そして終戦記念日と、亡き人を偲ぶ機会の多い時です。心静かに掌を合わせ、今ある有り難さに感謝したいと思います。



      秋   立   つ   や   皆   在   る   こ   と   に   泪   し   て      永田耕衣


 次回の更新はお盆まっただ中。完成するのは、今日と同じく、日付の変わる頃かも知れません。