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でも、いくら冷え込んでも、もう春の気配。差してくる光が違うような気がします。 こんなに日によって、あるいは昼と朝夜の気温差があると、天気予報を見て、「今日は何を着ようか…」と考えなければいけません。 洋服なら、その日の気候にあわせていろいろ着替えられますが、僧衣は基本的に冬衣と夏衣の2種類。厳寒の真冬も汗ばむ5月も同じ冬衣。でも、暑いからといって勝手に夏衣を着たりするわけにはいきませんので、調整する方法はアンダーウェアしかありません。 衣を着てバイクで走る機会の多いボクですが、その日の寒暖にあわせて、シャツを半袖〜長袖、ズボン下も膝丈からくるぶしまであるもの、あるいはアンゴラのチョッキや綿入れを着込むなどという方法で調整します。 今冬はそれほど寒いと感じる日はなく、厚着が必要な日はありませんでした。寒暖の差が激しいここ数日は、「どういう取り合わせにしよう…」と考えてしまう日々です。 黄砂は、近年増加傾向にあり、農業での実害も出て、一昨年は100便以上の飛行機が欠航・遅延したらしいですよ。 より切実になってきた黄砂。気象庁は、今年の1月から黄砂情報の提供を始めました。 毎年これからの時期、屋外に駐車してあるボクの車は、時折、うっすら埃をかぶったようになります。黄砂や杉花粉です。 今年は杉花粉の飛散も少ないとか。花粉症の人には朗報ですね。 本堂の前で写真を撮っていたら、大きな鳥がゆっくり羽ばたいて、横の桧の木の先に留まりました。アオサギでしょう。木の下には池があります。きっと、池の魚を狙いにやってきたのだと思います。 サギたちはお隣の黒谷の南端の森にコロニーを作っています。ちょうど今頃から9月頃までが繁殖期。いつもよりたくさんのエサが必要なのでしょうか。「ギャァー」といいながら、飛んでいる姿をよく見かけるようになってきました。 サギは、カメラを向けると池の魚を物色することなく飛び去りました。 カラスでもそうですが、凝視されているのがわかるのですね。子供の頃、「カラスに向かって箒の柄を向けて鉄砲で撃つような格好をすれば逃げていく」と、住職が時々やって見せてくれました。長じた今でも、ボクは時々やってみますが、確実にカラスは逃げていきます。わかるのですねぇ。 それにしても、師弟そろって箒で鉄砲を撃つ真似をしているとは、実に奇妙な光景です。 まだ去年の花穂がたくさんついているのですが、どうやら花穂をいつまでも付けていると、新葉の展開が遅れ、木が弱って、翌年の花付きに影響するようです。 馬酔木作りの名人によると、4月中ごろまでに花を取らないと来年の花付きが悪いとのこと。 いままで手入れをしたことはほとんどありませんが、今年は手を掛けてやらないといけません。 本堂裏の山茱萸の蕾から、黄色い花色が見え始めました。 早すぎます! 例年より1週間早いのではないでしょうか。この分だと、桜の見頃予想を1週間はやめなければなりません。3月27・28日の土日? まさか… サンシュユといえば、去年からの宿題があります。サンシュユ・ヨーグルト作りです。 以前、「 『目がテン!?』というTV番組で、“ブルガリアでは、牛乳にある木の枝を入れてヨーグルトを作ることがあり、日本の木ではサンシュユでそれが可能だ”というのを見た」というメールをいただき、「真如堂のサンシュユの木で出来ないでしょうか?」と言われたのです。 すぐにやってみようかと思いましたが、40度で1日保温する手段が難しく、断念していました。 今年、オークションでヨーグルトを作ることも出来る温泉卵の器具を入手。ぜひともこれを使って、サンシュユ・ヨーグルトを作ってみます。またのご報告に、乞うご期待! もっともっと小さな花 オオイヌノフグリが咲くのを、草むらの中にようやく見つけた時です。 この可愛い花には、まったく似つかわしくない“フグリ(陰嚢)”という名前が付けられています。朝咲いて、夕方には萎んでしまう1日花。それでも、毎日たくさん咲いて、群落を作ったりしているところを見ることがあります。 もともとはヨーロッパ原産で、明治頃に東京に帰化し、大正時代に全国に広がったとのことですが、いつも路傍で見慣れている植物にも、中国は言うに及ばず、西欧などからの渡来・帰化植物がびっくりするほど多いです。 日本のタンポポも、すっかり西洋種に押され気味。ハコベにも、つい明治・大正に帰化した種類があるとか。そんなことを調べながら、草木を見て歩くのも、○○探偵団みたいで面白いかも知れません。 「犬ふぐり」って、季語にもなっていたのですね。 犬 ふ ぐ り 星 の ま た た く 如 く な り 虚 子 「三寒四温」という言葉を思い出しました。この寒さの次には、またあたたかさがやってくるのですね。 先週は緑色が見えただけの紫陽花の新芽。今日はもう、葉を広げる準備をしています。 |